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―――――――――――――――――――――――――――――――――――― ┏━━━━━━━━━━┓ ┃アクア・スペシャル版┃ ~ 投資の羅針盤 ~ ┗━━━━━━━━━━┛ → https://www.aqua-inter.com/special/post.cgi 株式投資のPARTNER ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ◎ ハロー!株式 ◎ 08/10/23 夕刊 ・・・‥‥……━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━……‥‥・・・ こんばんは、aquaです。 現在のEU(欧州連合)が誕生する前の話ですが、EC(欧州共同体)として 経済統合を目指した欧州諸国は、域内の通貨間の為替レートを事実上固定するE MS(欧州通貨制度)とERM(欧州為替相場メカニズム)を進めていました。 1990年10月に東西ドイツが統一されると、域内に投資資金が流れ込み、 欧州の金利は高めに推移しました。そのころのイギリス経済は「英国病」といわ れるほどの長い停滞期にありましたが、高金利通貨である欧州通貨の価値が上昇 するとともに英ポンドも上昇しました。 これを経済の「歪み」とすれば、この歪みを積極的に投機に利用したのがジョ ージ・ソロスです。英ポンドは実態(イギリスの経済状態)から乖離して過大評 価の域に達しているとみたソロスは、100億ドル以上のポンドの空売りを行い ました。防戦に回ったイングランド銀行(英中央銀行)はついには降参し、イギ リスはERM脱退を余儀なくされます。ソロスはこの時、20億ドル以上の巨利 を手にしたといいます。 ところで、東京株式市場の値下がりの背景には景気や企業業績の先行き懸念等 があるのですが(下記「相場概況」参照)、為替が急激な円高にぶれたことで外 貨ベースでの日本株の資産は計算上増える、もしくは他の市場ほど下げていない という「歪み」が生じ、その歪みを衝いて先物に売り仕掛けが入りやすいことも 一時下げ幅が拡大した一因となっています。 そのことでポンド危機の話を思い出したのですが、ちなみにソロスの持論は「 相場は常に間違っている」であり、大勢につくことの愚を指摘しています。 ……………………………………………………………………………………………… ~目次~ 編集者:aqua[ mailto:aqua@aqua-inter.com ] ……………………………………………………………………………………………… 1.今日の相場 2.主な材料 3.主な投資判断 4.恐怖指数 5.編集後記 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――∞ 【1】今日の相場 ** ―――――――――――――――――――――――――――――――――――∞ ◎日経平均 8460.98(-213.71)▼2.46% ◎TOPIX 871.70(- 17.53)▼1.97% ◎売買高概算 28億2640万株 ◎売買代金概算 2兆3544億円 ◎値上り銘柄数 470 ◎(年初来)新高値 0 ◎値下り銘柄数 1152 ◎(年初来)新安値 259 ◎変わらず 88 ◎騰落レシオ(25日)67.8% ◎サイコロ(日経平均)5勝7敗 ●●●●○○●○○○●● 41.7% ◎カイリ率(日経平均)25日線比-18.20% 75日線比-29.81% ◎為替 (対ドル) 97.49 (対ユーロ)124.70 ◎出来高上位 1.三菱UFJ<8306> 745円(- 29円) 98,509千株 2.三菱重 <7011> 348円(+ 13円) 89,629千株 3.新日鉄 <5401> 306円(- 7円) 89,113千株 4.住金 <5405> 222円(- 8円) 51,594千株 5.東芝 <6502> 346円(- 5円) 38,563千株 ◎売買代金上位 (円) 1.みずほ <8411> 309千円(-25千円) 83,642百万 2.三菱UFJ<8306> 745円(- 29円) 71,509百万 3.トヨタ自 <7203> 3420円(-110円) 65,683百万 4.任天堂 <7974>30100円(2850円) 63,056百万 5.武田薬 <4502> 4800円(+120円) 54,435百万 ◆相場概況 外国証券の寄付前の注文状況・・・売り5010万株 買い2840万株 本日の東京マーケットは日経平均株価が前日比213円(2.46%)安の8 460円で取引終了です。 昨晩のNYダウが世界的景気後退への懸念から514ドルの大幅安となったこ と、また為替が一時1ドル=96円台、1ユーロ=123円台の円高に大きく振 れたことを嫌気して自動車・ハイテクなど輸出関連株中心に幅広い銘柄に売りが 先行、9:56には下げ幅が650円を超え、8016円と8000円すれすれ まで下げる場面がありました。ただ、8000円近くでは突っ込み狙いの押し目 かが入り、また米ウォールストリート・ジャーナルがブッシュ政権による400 億ドルを使った借り手保護策を報じたことで公的資金注入に次ぐ新たな施策を好 感する買いも入り、次第に下げ幅を縮小。安値からは440円を超える上げとな っています。一方、内需株を物色する動きから不動産、電力、JRなどの電鉄が 上昇しています。売買代金は概算2兆3544億円、上海総合株価指数は20ポ イント(1.07%)安の1875、韓国は通貨ウォンの大幅安を嫌気して7% 超の下げとなっています。 業種別では、不動産、電力・ガス、陸運など内需関連が高く、輸出関連の下げ が目立ちます。 個別銘柄では、好業績発表銘柄と内需関連株が軒並み高。注目が集まった信越 化学は13時に08年4~9月期連結決算で経常利益が前年同期比7%増の15 65億円となり、朝方のマイナスから一転してプラスに浮上。最近の市場では景 気減速などを背景に企業業績全体への悪化懸念が強まっていただけに、堅調な収 益を好感した買いが集まっています。 三菱重工も上昇。昨日の引け後に08年4~9月期の連結純利益が前年同期比 4%増の290億円になる見通しと発表したことが買い材料となっています。原 動機部門を中心に売り上げが好調です。 資生堂が値を飛ばしています。朝方は市場全般安の流れの中で売りに押されて 下げていましたが、売り一巡後は一転してプラスに浮上。昨日の引け後に08年 4~9月期の連結純利益が前年同期比55%増の200億円と事前予想の160 億円を大幅に上回る見落としと発表し、投資家の関心が企業の収益動向に集まる なか、業績予想の上方修正を素直に好感した買いが集まっています。 また、KDDIが売り一巡後は一転して大幅高。昨日の引け後に発表した08 年4~9月期連結決算で純利益が前年同期比4%増の1511億円となり、好調 な業績発表を受けて見直し買いが集まっています。 昨日ストップ高のそーせいGが本日も一時ストップ高まで値を上げています。 昨日の取引時間中に、あすか製薬と緊急避妊薬「SOH―075(開発番号)」 の販売提携で基本合意したと発表。将来の業績回復を期待した買いが連日で集ま っています。 一方、為替が一時1ドル=96円台、1ユーロ=123円台の円高に大きく振 れたことを嫌気し、輸出関連が軒並み安。スズキは一時ストップ安まで売られて います。同社の場合、円相場が1円円高に動いた場合の営業利益への影響は、対 ドルで20億円、対ユーロで20億円の減益要因となります。トヨタ、ホンダ、 日産、マツダ、富士重工など軒並み安です。 また、コニカミノルタがストップ安で年初来安値更新、日立、シャープ、京セ ラ、富士通、ニコン、リコー、オリンパス、NEC、ソニー、ミツミ、パイオニ ア、アドバンテストなど電気・精密といったハイテク株も円高進行を嫌気して軒 並み年初来安値更新です。 『 アクア・スペシャル版 』 具体的な個別銘柄情報や、一歩踏み込んだ相場観や投資手法に関する解説等 お役立ち情報満載! 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