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こんばんは、aquaです。

 現在のEU(欧州連合)が誕生する前の話ですが、EC(欧州共同体)として
経済統合を目指した欧州諸国は、域内の通貨間の為替レートを事実上固定するE
MS(欧州通貨制度)とERM(欧州為替相場メカニズム)を進めていました。

 1990年10月に東西ドイツが統一されると、域内に投資資金が流れ込み、
欧州の金利は高めに推移しました。そのころのイギリス経済は「英国病」といわ
れるほどの長い停滞期にありましたが、高金利通貨である欧州通貨の価値が上昇
するとともに英ポンドも上昇しました。

 これを経済の「歪み」とすれば、この歪みを積極的に投機に利用したのがジョ
ージ・ソロスです。英ポンドは実態(イギリスの経済状態)から乖離して過大評
価の域に達しているとみたソロスは、100億ドル以上のポンドの空売りを行い
ました。防戦に回ったイングランド銀行(英中央銀行)はついには降参し、イギ
リスはERM脱退を余儀なくされます。ソロスはこの時、20億ドル以上の巨利
を手にしたといいます。

 ところで、東京株式市場の値下がりの背景には景気や企業業績の先行き懸念等
があるのですが(下記「相場概況」参照)、為替が急激な円高にぶれたことで外
貨ベースでの日本株の資産は計算上増える、もしくは他の市場ほど下げていない
という「歪み」が生じ、その歪みを衝いて先物に売り仕掛けが入りやすいことも
一時下げ幅が拡大した一因となっています。

 そのことでポンド危機の話を思い出したのですが、ちなみにソロスの持論は「
相場は常に間違っている」であり、大勢につくことの愚を指摘しています。



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 ~目次~        編集者:aqua[ mailto:aqua@aqua-inter.com ]
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 1.今日の相場
         
 2.主な材料

 3.主な投資判断

 4.恐怖指数

 5.編集後記





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【1】今日の相場                          **
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◎日経平均   8460.98(-213.71)▼2.46%
◎TOPIX   871.70(- 17.53)▼1.97%

◎売買高概算  28億2640万株
◎売買代金概算  2兆3544億円

◎値上り銘柄数  470 ◎(年初来)新高値   0
◎値下り銘柄数 1152 ◎(年初来)新安値 259
◎変わらず     88

◎騰落レシオ(25日)67.8%
 
◎サイコロ(日経平均)5勝7敗 ●●●●○○●○○○●● 41.7%
 
◎カイリ率(日経平均)25日線比-18.20% 75日線比-29.81%
 
◎為替  (対ドル) 97.49 (対ユーロ)124.70

◎出来高上位
 1.三菱UFJ<8306>  745円(- 29円) 98,509千株
 2.三菱重  <7011>  348円(+ 13円) 89,629千株
 3.新日鉄  <5401>  306円(-  7円) 89,113千株
 4.住金   <5405>  222円(-  8円) 51,594千株
 5.東芝   <6502>  346円(-  5円) 38,563千株

◎売買代金上位                          (円)
 1.みずほ  <8411> 309千円(-25千円) 83,642百万
 2.三菱UFJ<8306>  745円(- 29円) 71,509百万
 3.トヨタ自 <7203> 3420円(-110円) 65,683百万
 4.任天堂  <7974>30100円(2850円) 63,056百万
 5.武田薬  <4502> 4800円(+120円) 54,435百万


◆相場概況

 外国証券の寄付前の注文状況・・・売り5010万株 買い2840万株

 本日の東京マーケットは日経平均株価が前日比213円(2.46%)安の8
460円で取引終了です。

 昨晩のNYダウが世界的景気後退への懸念から514ドルの大幅安となったこ
と、また為替が一時1ドル=96円台、1ユーロ=123円台の円高に大きく振
れたことを嫌気して自動車・ハイテクなど輸出関連株中心に幅広い銘柄に売りが
先行、9:56には下げ幅が650円を超え、8016円と8000円すれすれ
まで下げる場面がありました。ただ、8000円近くでは突っ込み狙いの押し目
かが入り、また米ウォールストリート・ジャーナルがブッシュ政権による400
億ドルを使った借り手保護策を報じたことで公的資金注入に次ぐ新たな施策を好
感する買いも入り、次第に下げ幅を縮小。安値からは440円を超える上げとな
っています。一方、内需株を物色する動きから不動産、電力、JRなどの電鉄が
上昇しています。売買代金は概算2兆3544億円、上海総合株価指数は20ポ
イント(1.07%)安の1875、韓国は通貨ウォンの大幅安を嫌気して7%
超の下げとなっています。

 業種別では、不動産、電力・ガス、陸運など内需関連が高く、輸出関連の下げ
が目立ちます。

 個別銘柄では、好業績発表銘柄と内需関連株が軒並み高。注目が集まった信越
化学は13時に08年4~9月期連結決算で経常利益が前年同期比7%増の15
65億円となり、朝方のマイナスから一転してプラスに浮上。最近の市場では景
気減速などを背景に企業業績全体への悪化懸念が強まっていただけに、堅調な収
益を好感した買いが集まっています。

 三菱重工も上昇。昨日の引け後に08年4~9月期の連結純利益が前年同期比
4%増の290億円になる見通しと発表したことが買い材料となっています。原
動機部門を中心に売り上げが好調です。

 資生堂が値を飛ばしています。朝方は市場全般安の流れの中で売りに押されて
下げていましたが、売り一巡後は一転してプラスに浮上。昨日の引け後に08年
4~9月期の連結純利益が前年同期比55%増の200億円と事前予想の160
億円を大幅に上回る見落としと発表し、投資家の関心が企業の収益動向に集まる
なか、業績予想の上方修正を素直に好感した買いが集まっています。

 また、KDDIが売り一巡後は一転して大幅高。昨日の引け後に発表した08
年4~9月期連結決算で純利益が前年同期比4%増の1511億円となり、好調
な業績発表を受けて見直し買いが集まっています。

 昨日ストップ高のそーせいGが本日も一時ストップ高まで値を上げています。
昨日の取引時間中に、あすか製薬と緊急避妊薬「SOH―075(開発番号)」
の販売提携で基本合意したと発表。将来の業績回復を期待した買いが連日で集ま
っています。

 一方、為替が一時1ドル=96円台、1ユーロ=123円台の円高に大きく振
れたことを嫌気し、輸出関連が軒並み安。スズキは一時ストップ安まで売られて
います。同社の場合、円相場が1円円高に動いた場合の営業利益への影響は、対
ドルで20億円、対ユーロで20億円の減益要因となります。トヨタ、ホンダ、
日産、マツダ、富士重工など軒並み安です。

 また、コニカミノルタがストップ安で年初来安値更新、日立、シャープ、京セ
ラ、富士通、ニコン、リコー、オリンパス、NEC、ソニー、ミツミ、パイオニ
ア、アドバンテストなど電気・精密といったハイテク株も円高進行を嫌気して軒
並み年初来安値更新です。



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【2】主な材料                           **
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・9月の貿易黒字、前年同期比94%減 対米輸出が不振
・対ユーロで円が急伸 一時5年10カ月ぶりの水準に
・日銀、株急落で短期金融市場に資金供給 1週間ぶり
・アジアの株式市場が軒並み大幅安 南米市場も
・ドバイ原油、1年7カ月ぶりの60ドル割れ
・海外旅行予約状況、10月は19%減 11月は20%減
・先週の部門別動向、外国人は2週間ぶり売り越し
・JSRAC、ユーチューブに楽曲使用認可
・米メルク、全世界で7200人削減 つくば研究所は閉鎖
・米AIG、前CEOへの退職報酬1900万ドルの支払い凍結
・米グーグル、独自ソフト搭載の「グーグル携帯」を米国発売
・米カルパース、雇用主負担金引上げも 保有資産の価値下落で
・米政権、400億ドル規模の新たな借り手保護策 WSJ報道



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【3】主な投資判断                         **
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[ドイツ証券]
 据置き   A (7011) 三菱重工           520円
 据置き   A (9433) KDDI          755千円
 据置き   C (6701) NEC            300円

[クレディS証券]
 据置き   A (6988) 日東電工      4,300→ 3,500円
 引上げ C→A (8804) 東京建物           500円
 引上げ C→A (8815) 東急不動産          410円
 新 規   C (9370) 郵船航空サービス       790円
 新 規   C (9375) 近鉄エクスプレス      1,150円

[日興シティG証券]
 据置き   A (2767) フィールズ     298千→ 240千円
 据置き   A (6417) SANKYO    7,700→ 6,300円
 据置き   A (7832) バンダイナムコ   1,600→ 1,350円
 据置き   A (9684) スクエニ      4,500→ 3,700円
 据置き   A (9697) カプコン      4,000→ 3,300円
 引上げ C→B (6460) セガサミー         1,000円
 据置き   B (9654) コーエー      1,600→ 1,200円

[みずほ証券]
 引上げ 2→1 (6640) 第一精工          3,000円

[野村証券]
 据置き   2 (9433) KDDI
 据置き   2 (4911) 資生堂

 ※3段階評価はA~C、5段階評価は1~5にて表記。
 ※価格は各証券会社が判断する妥当株価です。



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【4】恐怖指数                           **
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 米シカゴ・オプション取引所(CBOE)がS&P500種株価指数オプショ
ンを基に算出している「ボラティリティー・インデックス(VIX)」は、相場
の予想変動率を示しており、先行きに不安が生じ株式相場が急ピッチで下げる局
面になると上昇する傾向があるため別名「恐怖指数」とも呼ばれます。

 この恐怖指数は投資家の心理状態を測るモノサシとして利用されており、10
から20の範囲での動きが通常です。30を超えてくると「パニック(恐怖)」、
40を超えてくると「メガボトム(大底)」といわれ、逆張り指標として注目す
る向きもあります。

 実際に恐怖指数が35前後にまで上昇した後で株式相場が反転上昇に転じた例
は数多くあります。

 例えば、1997年のアジア通貨危機の際の恐怖指数は38で天井(株式相場
は反転上昇)となり、1998年のロシア通貨危機の際は45、2001年の同
時多発テロの際は43、2002年のエンロン不正会計事件の時は45、03年
の米軍のイラク侵攻の時は34で恐怖指数が天井を打ち、時を同じくして株式相
場は反転上昇に転じています。今年3月、ベア・スターンズが破たんした際は市
場が不安で覆われ、その時も恐怖指数は逆張り指標として機能しました。

 しかしながら最近の恐怖指数は過去に例がないほどの上昇を続けており、逆張
り指標として働かず、単に市場の状態を示すものとなっていますが、直近では総
悲観の目安となる30をはるかに上回り、昨晩の恐怖指数は一時前日比で5割以
上高い81にまで上昇しています。

 ※VIX http://finance.yahoo.com/q?s=%5EVIX 


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【5】編集後記                              mailto:aqua@aqua-inter.com
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景気後退と同時に物価が上昇するスタグフレーションになりますと、失業率が上
昇したり、賃金は上がらず物価が上昇するため生活は苦しくなります。失業率と
消費者物価の上昇率との合計値は、上の状態を示すものとして「ミゼラブル指数
(ミゼリー・インデックス、悲惨指数)」呼ばれます。景気の低迷と商品相場の
上昇を背景に、悲惨指数はここのところ高い状態が続いておりましたが、商品相
場が下落傾向が続き物価上昇が落ち着けば(かつ失業率が上昇しなければ)悲惨
指数は今後改善する可能性があります。
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   ~ 最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。~
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~皆様のご投票、心から御礼申し上げます。~ =2年連続ダブル受賞=

◎まぐまぐ大賞2007 http://www.mag2.com/events/mag2year/2007/#money02
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
   「ハロー!株式」 マネー部門 第1位


◎2007年 メルマガ オブ ザ イヤー http://melma.com/contents/moy2007/ 
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   「ハロー!株式」 マネー・政治・経済部門 カテゴリー賞受賞


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