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             ◎ ハロー!株式 ◎      2010/05/11 夕刊
 
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こんばんは。aquaです。

 今夜は代々世襲制の鵜匠らによって鵜飼い開き(御料鵜飼)が執り行われる
予定です。およそ1300年続く伝統漁法は、勇壮な歴史絵巻のようで、見る
者を幽玄の世界へと誘います。

 「おもしろうて やがてかなしき 鵜舟かな」 松尾芭蕉

 その場を去る名残惜しさか、はたまた鵜の気持ちを思ってか、あるいは永遠
に続いていくように思われた幽玄な時間が過ぎ去ってゆく儚さを詠んでか、長
良川の鵜飼いを詠んだとされる上記の句は有名です。

 ところで、ダウの下落幅が取引時間中としては過去最大の998ドルに達し
た先週末のNY株の急落は、トレーダーが「ミリオン(100万)」と「ビリ
オン(10億)」を間違えて売り注文を出したことが一因ではないかと見られ
ており、SEC(米証券取引委員会)は原因の特定を急ぐとともに、それが単
なるミスなのか、あるいは混乱を狙った故意によるものなのかについても調査
を行っています。

 注文時の誤発注は珍しいことではなく、日本においては証券会社でさえ年間
で1万件を超える発注ミスを起こしています。

 NTTが1株数百万で取引されていた当時、数株と数千株を間違えて発注し
てしまったという話はよく耳にしましたが、2005年にはジェイコム(現ジ
ェイコムホールディングス・東証1部)が東証マザーズに上場した際に大手証
券会社が「61万円で1株売り」のところを「1円で61万株売り」と発注し
(いわゆる「ジェイコムショック」)、そのミスに気づいた個人投資家が巨額
の利益を上げたことも話題になりました。

 ミスは単純でも、相場への影響やその発注者が被る損失は甚大です。オンラ
イントレードでは、明らかにおかしな注文の場合は画面で警告してくれ、この
ような極端な発注ミスは起こりにくくなっていますが、100株と1000株
の株数間違いや売り注文と買い注文の間違いなどは誰にでも起こりえるミスで
すので、皆様もくれぐれもご注意ください。



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 ~目次~          編集者:aqua[ aqua@aqua-inter.com ]
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 1.今日の相場 <スペシャル版&プライベート・サービス通信>

 2.主な材料

 3.主な投資判断

 4.サーキットブレーカー

 5.編集後記






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【1】今日の相場                         **
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◎日経平均  10411.10(-119.60)▼1.14%
◎TOPIX   932.10(- 12.54)▼1.33%

◎売買高概算  27億1432万株
◎売買代金概算  1兆9261億円
◎時価総額  314兆4894億円

◎値上り銘柄数  508  ◎(年初来)新高値 51
◎値下り銘柄数 1050  ◎(年初来)新安値 20
◎変わらず    115

◎騰落レシオ(25日)95.0%

◎サイコロ(日経平均)5勝7敗 ●○●●○○●○●●○● 41.7%

◎カイリ率(日経平均)25日線比-5.68% 75日線比-2.24%
 
◎為替  (対ドル) 92.44  (対ユーロ)117.64

◎出来高上位
 1.みずほ  <8411>  163円(-  8円)299,762千株
 2.三菱UFJ<8306>  460円(-  8円)133,189千株
 3.日立   <6501>  382円(- 13円) 74,117千株
 4.東芝   <6502>  495円(- 23円) 67,362千株
 5.富士電HD<6504>  248円(- 14円) 47,112千株

◎売買代金上位                           (円)
 1.三井住友 <8316> 2815円(-106円) 63,755百万
 2.三菱UFJ<8306>  460円(-  8円) 62,666百万
 3.ファナック<6954>10100円(+290円) 57,280百万
 4.みずほ  <8411>  163円(-  8円) 49,608百万
 5.ソニー  <6758> 3090円(+ 10円) 35,935百万


◆相場概況

 外国証券の寄付前の注文状況・・・売り3410万株 買い2360万株

 本日の東京マーケットは日経平均株価が前日比119円(1.1%)安の1
万0411円で取引終了です。

 昨晩のNYダウが404ドルの大幅高となったことを受け、朝方は買いが先
行。9:05には一時上げ幅が110円を超える場面がありました。ただ、買
い一巡後はギリシャ問題に不透明感が残るほか、前引け後に発表された中国の
CPI(消費者物価指数)が市場予想を上回ったことで金融引き締め懸念が台
頭、上海など主要アジア株が下落したことや、為替が1ドル=92.40円、
1ユーロ=117.40円前後と円高に振れたことが相場の重石となり、引け
にかけてジリジリと値を下げる展開となっています。売買代金は概算1兆92
61億円、上海総合株価指数は51ポイント(1.9%)安の2647です。

 業種別では、医薬品・倉庫・小売り・陸運などが高く、精密・非鉄・銀行な
どの下げが目立ちます。

 個別銘柄では、日本スピンドルがストップ高比例配分で50円高の210円
となっています。昨日に住友重機がスピンドルを10月1日付で完全子会社化
すると発表。株式交換方式で、スピンドル1株に対し住友重0.38株を割り
当てます。住友重の前日終値571円から算出したスピンドルの理論株価は2
17円程度と前日終値160円を大きく上回り、サヤ寄せする形で買いが集ま
っています。

 更に本日は住友重が好業績を好感して22円高の593円と上昇しており、
一段と買いに弾みが付いています。住友重はスピンドルの発行済み株式数の約
40%を保有する親会社。完全子会社化により、スピンドルの経営基盤強化な
どを一段と進める方針です。スピンドルは9月28日付で上場廃止となる予定
です。

 ソフトバンクが18円高の2181円と連日で値を上げています。28日発
売の米アップルの多機能携帯端末「iPad(アイパッド)」の予約好調が伝
わったことで収益への寄与を期待した買いが膨らんでいます。また、7日に年
初来安値1997円を付けたため、値ごろ感の強さに着目した買いも入ってい
ます。

 堀場製作所が89円高の2750円と値を上げ、年初来高値更新。昨日の引
け後に2010年1~3月期決算と併せて10年12月期の連結純利益が前期
比58%増の50億円になる見込みと発表。従来予想32億円を上回り、好感
した買いが入っています。半導体や発光ダイオード(LED)製造装置に搭載
するガス流量計測器など機器類の販売が拡大しています。

 ソニーが小幅高ながら10円高の3090円としっかり。一時は3225円
まで買われる場面がありました。昨日の引け後に2010年3月期決算で連結
営業損益が320億円の黒字(前期は2278億円の赤字)になる模様と発表
し、従来予想300億円の赤字から黒字に転換し、2期ぶりの営業黒字を好感
した買いが入っています。携帯電話の英ソニー・エリクソンが10年1~3月
期に最終黒字に転換したことが寄与したほか、株式市場の回復で金融事業の運
用益が想定を上回っています。

 紳士服専門店で業界2位、ネットカフェやカラオケ・ブライダル等も展開す
るAOKIホールディングスが144円高の1458円と年初来高値を更新、
一時は2008年8月以来となる1500円台を回復しています。昨日に20
10年3月期業績予想を上方修正し、好感した買いが入っています。1~3月
期から新入社員やビジネスマンの客数が順調に推移し、既存店売上高が当初予
想を上回ったほか、ブライダルや複合カフェ事業が好調です。業界トップの青
山商事も69円高の1707円と値を飛ばしています。ドクターシーラボは5
900円高の23万3400円と大幅高です。

 一方、月内にも8000億円の公募増資決議と報じられたみずほFGは8円
安の163円、発行可能株式数を30億株に倍増と報じられた三井住友FGは
106円安の2815円、三菱UFJは8円安の460円となるなど増資によ
る需給悪化懸念からメガバンクが値を下げ、また貸金業法完全施行などによる
今期業績の不透明感を嫌気してプロミスが150円安の713円、アコムが1
06円安の1284円となるなど消費者金融株の下げが目立ちます。

 本日の新高値銘柄は、ザ・パック、中国塗料、日本スピンドル、堀場製作、
浜松ホトニクス、黒田電気・・・等々です。


☆スペシャル版(有料版)、プライベート・サービス通信

 ギリシャを中心とした欧州の信用不安によって再びショック安に見舞われた
株式マーケット。それでも、事態改善のために「世界的政策総動員」の方向性
が示されており、これまでもそうでありましたように『ショック安こそ、最大
の買い場』、こうなる可能性は高いです。

 足元、3月5日(金)と3月8日(月)の間に空けた窓(1万0376円)
を埋める形の足取りとなっていますが、下値メドはテクニカル的にもその窓埋
めと下値サポートラインのある1万300円前後となり、再度その水準に接近
した場面は好機と捉えて種蒔きしておきたいところです。

 「では、何を仕込んだらいいのか?」となりますが、明日のスペシャル版で
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【2】主な材料                          **
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・みずほFG、8千億円規模の増資を計画 三井住友は発行枠倍増

・4月の車名別新車販売、「プリウス」が首位維持 11カ月連続

・東芝、設備投資と研究開発で2兆3700億円を投資 3カ年で

・韓国サムスン、電池など成長分野で1兆9千億投資 10カ年で

・中国の4月CPI、前年比2.8%上昇  当局はインフレを警戒

・中国の4月都市部不動産価、上昇加速し統計開始以来の高い伸び

・中国の4月鉱工業生産、前年比17.8%増 市場予想は下回る

・ムーディーズ‎、ポルトガルとギリシャの格下げの可能性を示唆

・09年の国内スマートフォン出荷、前年比43%増の194万台

・グーグルOS搭載の携帯、米市場でiPhone抜く 1―3月

・米ファニーメイ、米財務省に7800億円規模の追加支援を要請



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【3】主な投資判断                        **
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[メリルリンチ証券]
 引上げ C→A (6481) THK       1,600→ 2,400円

[UBS証券]
 据置き   A (4676) フジメディア    16万→17.5万円
 据置き   A (5020) JXホールディングス 600→   750円
 据置き   A (5110) 住友ゴム       900→   980円
 据置き   A (5486) 日立金属      1,100→ 1,200円
 引上げ B→A (7269) スズキ       2,400→ 2,300円
 据置き   B (6273) SMC      11,500→12,600円
 据置き   B (6472) NTN        420→   410円

[ゴールドマンS証券]
 据置き   A (6856) 堀場製作所     3,000→ 3,100円
 据置き   A (6997) 日本ケミコン     430→   460円
 据置き   B (6448) ブラザー工業    1,180→ 1,270円

[野村証券]
 据置き   A (2309) シミック     29,000→35,000円
 据置き   A (3231) 野村不動産     1,850→ 1,760円
 引上げ B→A (6965) 浜松ホトニクス   2,900→ 3,350円
 引上げ B→A (8233) 高島屋        650→ 1,000円
 引下げ A→B (6925) ウシオ電機     2,036→ 1,571円

[三菱UFJモルガンS証券]
 引上げ 2→1 (5214) 日本電気硝子    1,610→ 1,970円
 据置き   2 (6702) 富士通        670→   750円
 引上げ 3→2 (6845) 山武        2,100→ 2,730円
 据置き   3 (4661) オリエンタルランド 6,300→ 6,960円
 据置き   4 (7974) 任天堂      21,600→25,000円

 ※3段階評価はA~C、5段階評価は1~5にて表記。
 ※価格は各証券会社が判断する妥当株価です。



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【4】サーキットブレーカー                    **
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 日経平均株価の1日の下落幅としては、1987年10月15日、「ブラッ
クマンデー」の際に25746円から21910円まで、3836円安(-1
4.90%)となったのが過去最大です。

 バブル崩壊後も先物主導の乱高下が続いたため、東京証券取引所と大阪証券
取引所は1994年2月から先物市場に「サーキットブレーカー」制度を導入
しました。サーキットブレーカーとは、先物取引の一時中断措置のことで、過
電流が流れると自動的に電気を遮断するブレーカーと同じく、急変時に相場の
安定を図る狙いがあります。

 現在はサーキットブレーカーと個別銘柄の値幅制限があるため、理論的には
別としましても、上記のような暴落は起こりにくくなっています。

 ちなみに指数先物にも個別銘柄と同様に水準毎に値幅制限(1日の変動幅の
上下限)が設けられています。例えば日経225先物が1万円以上1万250
0円未満の場合は上下に2000円、TOPIX先物では1000ポイント以
上1250ポイント未満の場合で上下に200ポイントとなっています。

 さらに相場が急変した際は、投資家の過熱感を鎮め、冷静な判断の機会を設
けるためにサーキットブレカーが発動します。発動基準は例えば日経225先
物が1万円以上1万2500円未満の場合は第1値幅として上下に1000円
(値幅制限の50%)、第2値幅として上下に1500円(値幅制限の75%)
となっており、その水準に達した段階で先物の取引が15分間中断されます。
もちろんTOPIX先物でも同様の基準が設けられています。

 2000年以降、サーキットブレーカーが発動した例としては、01年9月
の同時多発テロの際に指数先物の取引が中断したほか、世界的な金融危機で株
価が急落した08年10月にはサーキットブレカーの発動が相次ぎました。0
8年10月14日にはG7で公的資金注入など行動計画が採択されたことが好
感され、相場急騰でサーキットブレーカーが発動、当日の日経平均株価は11
71円(14.15%)高となり、上昇幅・上昇率ともに過去最大となりまし
た。

 もちろんNY市場にもサーキットブレカー制度があります。主要指数が午後
2時前に10%下落した場合は1時間の売買停止、午後2時30分以降に20
%以上下落した場合は引けまで売買停止となりますが、先週末のNY株式市場
で指数が急落した際の主要指数の最大下落率は10%に至らず、サーキットブ
レーカーの発動基準には達しませんでした。

 また、日本市場では個別銘柄にも値幅制限が設けられていますが、ニューヨ
ーク証券取引所やナスダックでは現在、個別銘柄に値幅制限はありません。そ
れ故にNY市場における個別銘柄の動きは日本市場以上に荒い値動きとなりま
す。

 SECは先週末の市場の急落を受けて、サーキットブレーカー制度の改善と、
個別銘柄にも日本の値幅制限に似たサーキットブレーカーの適用を検討してい
ます。


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【5】編集後記                             mailto:aqua@aqua-inter.com
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
富士通が構築し今年1月4日の大発会から稼働している東証の新取引システム
「アローヘッド」では、大量の注文を瞬時に処理出来ると同時に、時価水準か
らカイリした大量の注文が入った際に相場の急変動を避けるため、個別銘柄の
更新値幅の2倍の水準に連続約定気配(Kで表示)を表示し売買を1分間停止
する措置がとられます。ウォールストリート・ジャーナル紙(WSJ)は東証
のアローヘッドのシステムを評価し、個別銘柄に導入されている値幅制限と合
わせて、東京株式市場では今回のようなNY市場における相場の混乱は起きな
いだろうとの見方を示しています。
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  ~ 最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。~   
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~皆様のご投票、心から御礼申し上げます。~ =4年連続受賞=

◎メルマ!ガ オブ ザ イヤー2009 http://melma.com/contents/moy2009/
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
   「ハロー!株式」 2年連続での『総合大賞』

    (06年と07年はマネー部門賞第1位)


◎まぐまぐ大賞2008 http://www.mag2.com/events/mag2year/2008/#mon 
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
   「ハロー!株式」 マネー部門 第1位

    (06年から08年まで連続受賞、09年はコンテスト実施せず)


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