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こんばんは。aquaです。

 相場には「登り坂、下り坂、まさか」の三つの坂があると言われますが、金融
安定化法案のまさかの否決により、世界の金融市場に1930年代の大恐慌以来
の激震が走りました。

 ただ、大恐慌を象徴する1929年10月24日のNY株の暴落、いわゆる「
暗黒の木曜日」の時とはいくつかの点で状況が違います。

 一つは、当時は市場に買いポジションが積み上がっており、水曜日の相場急落
に対する追い証の投げ売りが「暗黒の木曜日」を呼び込みましたが、現在のNY
市場では先行き不透明感からすでに買いポジションは縮小しており、日本市場で
も信用買い残は先週までに4週連続で減少しています。昨晩のNY株式市場は期
末要因として買い手不在の中、下げ幅を加速させた側面があります。

 もう一点は、金融秩序に責任を持ち、最後の貸し手となる中央機関がなかった
ことも現在との大きな違いです。FRB(連邦準備制度理事会)は大恐慌以前の
設立ですが、当時は政治の影響を強く受けていたため独立色は薄く、金融政策の
独立性を保持できるようになったのは第二次大戦後です。

 日銀は昨日夜に緊急の金融政策決定会合を開き、市場へのドル供給額を倍増す
ることを決定、白川日銀総裁は深夜の会見で「ドル資金は枯渇した(破綻連鎖の
可能性が高まった)」との認識を示し、欧米の各中央銀行も同様の緊急策を発表
しています。大恐慌時は各国がバラバラに対応したことで混乱に拍車がかかりま
したが、現在は協調して状況に対応できる体制が築かれており、それによって混
乱が収まるかどうかは別として、当時との違いの一つです。

 尚、今回の否決の背景には議会側の事情があります。11月は大統領選挙が行
われると同時に議員選挙も行われます。下院議員は435人全員が改選となり、
特に共和党議員は政権与党でありながら選挙での苦戦が予想されており、公的資
金投入に否定的な支持者の(高給取りのウォール街の連中に血税を投入するのは
泥棒に追銭だとの)声を無視できず、来月の選挙を考慮して多数が反対に回りま
した(反対228票のうち133票は共和党議員)。否決という結果が世界に与
える影響を考慮せずに、自身の利害のみで動いたツケが相場暴落という形であら
われた格好です。

 ちなみに今回否決された金融安定化法案は修正が加わり再可決される可能性が
あります。30日と1日はユダヤ教の新年休日のため政治的な動きが鈍ることが
考えられ、早ければ下院が再招集される10月2日に再審議となります。

 ブッシュ大統領は今回の事態を受け、日本時間今晩8時45分に金融危機の対
応策で声明を発表する予定で、その内容にも注目が集まっています。


 
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 ~目次~        編集者:aqua[ mailto:aqua@aqua-inter.com ]
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 1.今日の相場
         
 2.主な材料

 3.主な投資判断

 4.10月の注目点

 5.編集後記





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【1】今日の相場                          **
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◎日経平均  11259.86(-483.75)▼4.12%
◎TOPIX  1087.41(- 40.46)▼3.59%

◎売買高概算  22億6867万株
◎売買代金概算  2兆3159億円

◎値上り銘柄数  265 ◎(年初来)新高値   1
◎値下り銘柄数 1377 ◎(年初来)新安値 487
◎変わらず     65

◎騰落レシオ(25日)73.5%
 
◎サイコロ(日経平均)5勝7敗 ●○●○●○○○●●●● 41.7%
 
◎カイリ率(日経平均)25日線比-8.22% 75日線比-13.17%
 
◎為替  (対ドル)104.24 (対ユーロ)149.93

◎出来高上位
 1.三菱UFJ<8306>  893円(- 44円)116,658千株
 2.新日鉄  <5401>  387円(- 26円) 90,731千株
 3.住金   <5405>  317円(- 19円) 52,335千株
 4.日立   <6501>  718円(-  6円) 36,468千株
 5.大平洋金 <5541>  750円(+ 49円) 36,259千株

◎売買代金上位                          (円)
 1.三菱UFJ<8306>  893円(- 44円)103,461百万
 2.みずほ  <8411> 442千円(-19千円) 72,492百万
 3.トヨタ自 <7203> 4380円(-210円) 72,115百万
 4.三菱商事 <8058> 2155円(-165円) 66,886百万
 5.三井住友 <8316> 630千円(-48千円) 66,340百万


◆相場概況

 外国証券の寄付前の注文状況・・・売り4640万株 買い1680万株

 本日の東京マーケットは日経平均株価が大幅安、前日比483円(4.12%
)安の1万1259円で取引終了です。米下院による金融安定化法案の否決をき
っかけに金融不安が深刻化し、昨晩のNYダウが777ドル安と米同時多発テロ
時の684ドル安を上回る過去最大の下げ幅を記録。東京市場は朝方から銀行・
不動産・証券、また為替が103円台の円高に振れたことから自動車やハイテク
などの輸出関連株中心に売りが先行、9時30分過ぎには一時下げ幅が580円
を超える場面がありました。ただ、売り一巡後は主要国による協調利下げなど新
たな対策に対する期待や金融安定化法案の修正・再可決がなされるとの見方から
落ち着きを取り戻し、やや下げ幅を縮小しています。マザーズ指数とヘラクレス
指数は指数算出来の安値を更新です。売買代金は概算2兆3159億円、香港ハ
ンセン指数は16時現在で1.7%安、インドは1%高、上海市場は国慶節で休
場です。

 業種別では、証券、不動産、銀行セクターの下げがきつく、水産、海運セクタ
ーは比較的しっかりです。

 個別銘柄では、多くの銘柄が下げる中、大平洋金属が49円高の750円と値
を上げています。寄り後は655円まで下げる場面がありましたが、昼からは一
転して急伸。明日10月1日から日経平均株価の構成銘柄に採用されるため、指
数をベンチマーク(運用指標)にする機関投資家の買いが見込めるとして値幅取
り狙いの思惑買いが入っています。同じく、構成銘柄に採用される日立建機も昼
から値を上げています。

 アデランスがストップ高。株式非公開化の観測が報じられ、株式非公開化はT
OB(株式公開買い付け)を通じて実施することになりそうで思惑的な買いが集
まって急騰となっています。

 銀行株全般が下げる中、セブン銀行が高くなっています。朝方はNY株の歴史
的な下げを受けて安くなる場面がありましたが、次第に上昇に転じいます。セブ
ンイレブン店舗に設置したATMの手数料収入を主な収益源にしているため業績
に安定感があり、中長期的な上昇トレンドが継続する動きとなっています。マッ
コーリーキャピタル証券が目標株価を従来の30万円から31万5000円に引
き上げたことも手掛かりとなっています。

 JR東日本が上昇。朝方はNY株安を嫌気した売りでマイナスとなる場面があ
りましたが、下値では押し目買いが入りプラスに転じています。米金融不安や円
相場が円高・ドル安に振れているため、外部環境に株価が左右されにくく、安定
した業績が見込める主力内需関連銘柄として物色の矛先が向かっています。

 電源開発(Jパワー)が230円高の3390円と大幅高。昨日に08年4~
9月期の連結純利益が360億円と前年同期に比べ32%の大幅増になる見通し
と発表。事前計画の220億円からも大幅上方修正となることを好感した買いが
集まっています。

 一方、米金融不安の高まりによって野村HD、大和G、新光証券などの証券株
や三菱UFJ、三井住友FG、みずほFGなど銀行株の下げがきつく、三井不、
三菱地所、住友不など不動産株も大きく値を下げています。

 本日の新高値銘柄は、オリンピックです。



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【2】主な材料                           **
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・NY株、過去最大の下げ 東京市場を直撃
・日銀、10日連続で資金供給 累計は20兆円超に
・民主、政権公約の財源を手当て 4年で20兆円捻出
・8月の消費者心理、調査開始以来の過去最悪を記録
・8月の鉱工業生産は3.5%低下 現行基準で最大の下げ幅
・8月の自動車輸出実績、25カ月ぶりの前年割れ
・8月完全失業率、前月比0.2P上昇し4.2%に悪化
・8月の有効求人倍率は0.86倍 04年9月以来の低水準に
・8月の建機出荷額、内需不振で0.2%マイナス
・キャッシング利用額、19カ月連続マイナス 業界調査
・新設住宅着工は2カ月連続の増加 8月は前年比53.6%増
・アリコJP、907億円の資本増強 財務基盤の安定化狙う
・ハイテク家電見本市「シーテック」開幕 薄型や省電力競う
・住友生命、損保事業を三井住友海上に譲渡 同事業から撤退
・新日石と三洋電、低コストの次世代型太陽電池生産を事業化
・米ガソリン小売り価格、2週連続で下落 約5カ月ぶり水準に



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【3】主な投資判断                         **
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[ドイツ証券]
 据置き   A (3405) クラレ           1,300円
 据置き   A (9613) NTTデータ        60万円
 据置き   B (4203) 住友ベークライト   560→   420円

[モルガンS証券]
 据置き   A (2503) キリン           1,850円

[クレディS証券]
 据置き   B (5938) 住生活グループ   1,600→ 1,450円

[UBS証券]
 新 規   B (5301) 東海カーボン         830円

[日興シティG証券]
 据置き   A (2875) 東洋水産      3,100→ 3,300円
 据置き   A (4502) 武田薬品          7,100円
 新 規   A (5631) 日本製鋼所         1,900円
 引下げ B→C (2267) ヤクルト本社    2,900→ 2,800円

[野村証券]
 据置き   2 (9437) NTTドコモ
 据置き   2 (9984) ソフトバンク

 ※3段階評価はA~C、5段階評価は1~5にて表記。
 ※価格は各証券会社が判断する妥当株価です。



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【4】10月の注目点                        **
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 今最も注目されるのが、一度は否決された米金融安定化法案の成り行きです。
金融安定化策では公的資金による不良債権の買い取りの是非が議論されています
が、公的資金で不良債権の買い付けを行うためには不良債権の時価算出(損失確
定)が必要になります。相場は先行きの不透明さを嫌いますが、米大手金融機関
の損失が確定すれば(底が見えれば)、市場は徐々に落ち着きを取り戻し、見直
し買いによる水準訂正の動きが期待できます。

 ただし、金融安定化策は景気対策とは違うため、市場は景気の先行きとの両睨
みとなっています。NY市場では今週のISM製造業景気指数や雇用統計が注目
されますが、雇用者数の増減は年末商戦にも直接的に影響すると見られます。

 また、日本では明日発表の9月調査の日銀短観が注目されていますが、03年
6月以来5年ぶりのマイナス(事前予想はマイナス2)になると予想されていま
す。先週発表の8月の貿易統計では欧米アジア向け輸出が軒並み鈍化し、外需依
存型の日本景気の先行きに懸念が広がっており、足元では企業の業績下方修正が
相次いでいます。
 
 東芝は従来黒字予想だった4―9月期(上期)業績見通しを一転して赤字予想
に修正、通期で黒字を確保する見通しだった大成建設も最終損益予想を赤字に修
正するなど、10月中旬以降の4―9月期決算発表の本格化を前に動きにくい展
開が予想されます。ただし、25日に下方修正した大成建設の株価は、悪材料出
尽くしでその後は堅調に推移しています。

 全産業の通期経常利益は前期比8.6%の減益見通しとなっていますが、PE
Rから見た株価水準は、銘柄によっては前回の業績予想に対してすでに7割、8
割の減益を織り込んでおり、状況の不透明さが後退すれば(悪さの程度が明らか
になれば)、見直し買いが入る状況が想定されます。

 ちなみに10月の日経平均株価の勝敗は、戦後で見ましても過去10年で見ま
してもやや勝ち越しとなっていますが、10月と言えば市場でいつも話題になる
のが過去の暴落です。後に「暗黒の木曜日」と呼ばれ世界恐慌の引き金を引いた
1929年の暴落、1987年の「ブラックマンデー/暗黒の月曜日」も10月
で、1989年12月のバブル最高値3万8957円から初めて2万円を割り込
んだのも最高値から約10カ月後の翌年10月、IT相場以前の最安値もやはり
10月につけるなど、記憶に残る暴落が多いのがこの月です。今回も象徴的な下
げがあるとすれば、昨晩のNY市場の下げだった可能性があります。

 尚、各国の金融政策としましては、2日にECB定例理事会、6―7日及び3
1日に日銀金融政策決定会合、8―9日に英中銀金融政策委員会、28―29日
にFOMCが予定されています。

 また、欧米で大手金融機関による買収が相次いでおり、日本でも野村証券がリ
ーマン・ブラザーズの部門買収、東京三菱UFJがモルガン・スタンレーへの出
資を決めるなど世界的にM&Aの案件が増えており、今後もそうした状況が続く
と考えられます。東京市場ではPER10倍割れ、PBR1倍割れの銘柄が続出
している一方で、優良企業の手元資金は潤沢であり、株価水準的な魅力とともに
M&Aの観点からも魅力が増しています。

 今日から始まった「シーテック」や10月9日から4日間の日程で始まる「東
京ゲームショウ2008」もチェックしておきたいイベントです。



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【5】編集後記                              mailto:aqua@aqua-inter.com
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NY市場には「5月に売り抜けろ(相場が高い5月頃に売れ)」との格言があり、
売った後は旅行にでも行ってしまえとの意味を含みますが、NY株式相場は5月
後半から下落傾向が鮮明になっておりますので格言が暗示したとおりの展開です。
ちなみにこの格言には、「9月に戻ってくるのを忘れるな(相場が安い9月頃に
市場に戻り買いを入れろ)」との続きがあることはあまり知られていません。
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   ~ 最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。~
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~皆様のご投票、心から御礼申し上げます。~ =2年連続ダブル受賞=

◎まぐまぐ大賞2007 http://www.mag2.com/events/mag2year/2007/#money02
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   「ハロー!株式」 マネー部門 第1位


◎2007年 メルマガ オブ ザ イヤー http://melma.com/contents/moy2007/ 
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   「ハロー!株式」 マネー・政治・経済部門 カテゴリー賞受賞


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