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こんにちは。aquaです。

 昨晩のニューヨーク商業取引所(NYMEX)では、原油需要の消失に伴う
在庫急増による保管場所の枯渇で、原油先物(WTI)が史上初めてマイナス
の価格をつけました。

 WTIは前週末に1バレル18ドルの値をつけていましたが、週明けの取引
ではタダでも引き取り手がいなくなり、売り手が手数料を支払って引きとって
もらうという、通常ではありえない異常な状況となりました。

 世界的な新型コロナウイルスの感染拡大による行動の制限と経済活動の停止
により、4月は日糧2900万バレルの原油需要が消失したとされます。
 
 石油輸出国機構(OPEC)加盟国にロシアなどの非加盟国を加えた「OP
ECプラス」は先日、日量970万バレルの協調減産で合意しましたが、需要
の減少分を埋められないため在庫は積みあがる一方となります。

 NY原油先物(WTI)は現物の受け渡しが前提となっており、WTIの受
け渡し場所であるオクラホマ州クッシングの原油貯蔵施設の能力の限界が迫る
中、期日前日の20日はとうとう、5月受け渡し(4月21日期日)の原油の
買い手がいなくなりました。

 先物の買い手は通常、先物の期限が迫りますと期近売りの期先買いで期限の
先延ばし(ロールオーバー)を行いますが、今回は買い手が不在のためロール
オーバーもままならず、かと言って買い建てのまま期日を迎えると現引きする
ことになり、原油の現物を高い保管料を支払って保有するにも保管する場所が
ないという状況では現引きするわけにもいかず、期日を翌日に控えて買い建て
の解消のためには手数料を支払ってでも投げ売りせざるえをえないという状況
に陥ったのが昨晩のNY原油市場です。

 尚、WTIの5月物は21日に期日を迎え、代わって6月物が取引の中心と
なります。

 5月物は一時マイナス40.32ドルまで値を下げましたが、トランプ米大
統領が米政府の原油戦略備蓄の積み増しとサウジ産原油の輸入停止を検討する
と表明したことが功を奏してか、5月物は通常取引の終了後の時間外取引で1
ドル台にまで値を戻しました。6月物は現時点で大きな混乱もなく、日本時間
本日午前の時間外取引では22ドル前後で推移しています。

 ちなみに、原油の貯蔵スペースとしてタンカーの需要が高まるとの思惑から、
本日の東京株式市場では共栄タンカーや明治海運などが物色されました。



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 ~目次~          編集者:aqua[ aqua@aqua-inter.com ]
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 1.今日の相場

 2.主な投資判断

 3.本日の経済指標等の結果

 4.一目均衡表の雲





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【1】今日の相場                         **
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◎日経平均  19280.78(-388.34)▼1.97%
◎TOPIX  1415.89(- 16.52)▼1.15%

◎売買高概算   12億8009万株
◎売買代金概算   2兆1474億円
◎時価総額   536兆4019憶円

◎値上り銘柄数  552   ◎(年初来)新高値 29
◎値下り銘柄数 1554   ◎(年初来)新安値  6
◎変わらず     62

◎騰落レシオ(25日)120.00%(前日比4.28%低下)

◎サイコロ(日経平均) 6勝6敗 〇〇〇●〇●〇●●〇●● 50.0%

◎カイリ率(日経平均)25日線比 +3.29% 75日線比 -9.52%

◎為替  (対 ド ル)107.43(前日比0.26円高)
     (対ユーロ)116.47(前日比0.56円高)

◎出来高上位

 1.みずほ  <8411> 120.5円(-  1.8円)11654万株
 2.野村原油 <1699>   115円(-   12円)10755万株
 3.日経Wイン<1357>  1119円(+   43円) 7027万株
 4.三菱UFJ<8306> 416.5円(-  2.2円) 5998万株
 5.原油ブル <2038>   287円(-   15円) 4721万株

◎売買代金上位

 1.ソフバンG<9984>  4593円(-  197円) 1739億円
 2.日経レバE<1570> 14350円(-  630円) 1724億円
 3.日経Wイン<1357>  1119円(+   43円)  780億円
 4.ファストリ<9983> 47880円(- 1860円)  588億円
 5.任天堂  <7974> 46030円(+  100円)  565億円



◆相場概況

 本日の日経平均株価は388円(1.97%)安の1万9280円で取引終
了です。

 NY市場で原油価格が大きく下落したことを受けてリスク資産の株式にも売
りが波及。昨晩のNYダウは592ドル安となったことで東京市場も朝方から
売りが先行。その後、北朝鮮の金正恩委員長が心臓血管の外科手術を受けた後
に危険な状態の可能性と報じられことで地政学リスクが警戒され、12:45
には下げ幅が476円となる場面がありました。

 売り一巡後は先高期待からの押し目買いが相場を下支えし、引けにかけて幾
分下げ幅を縮小しています。売買代金は2兆1474億円、上海総合指数は日
本時間15:13現在30ポイント(1.0%)安の2822です。

 業種別では、相場全般安の中にあって証券、陸運、食品、医薬品などがしっ
かり。鉄鋼、繊維、土石、海運、保険、電機、精密、不動産、自動車などの下
げが目立ちます。

 個別銘柄では、機雷などを手掛ける防衛関連の代表格の石川製作が137円
高の1584円と大幅高。北朝鮮の金正恩委員長が手術を受けて重体になって
いる可能性を報じられ、北朝鮮情勢の不安定による有事を意識した思惑買いが
入っています。

 関連銘柄として、自衛隊向け照明弾・発煙筒大手の細谷火工も30円高の8
86円、火器など防衛向け需要が大きい豊和工業も18円高の690円と値を
上げています。

 臨床検査薬・研究用試薬製造の医学生物学研究所が80円高の3830円。
新型コロナウイルスに対する抗体を測定する研究用試薬の取り扱いを開始する
と発表し、材料視した買いが入っています。

 タカラバイオが238円高の2526円と大幅高。新型コロナウイルス・ワ
クチンの量産体制を構築すると報じられ、好感した買いが入っています。バイ
オ企業のアンジェスや大阪大学などと共同でワクチンを開発中で今夏に臨床試
験を始めます。アンジェスも67円高の982円です。

 ウシオ電が85円高の1111円。ウイルスの感染力を抑えたり細菌を殺し
たりする紫外線照射装置を開発したと報じられ、好感した買いが入っています。

 中堅海運の一角の明治海運が37円高の351円、共栄タンカーが19円高
の915円と上昇。新型コロナウイルスの感染拡大で原油在庫が増加し、保管
スペースがなくなると見方が浮上。貯蔵手段としてタンカーが利用され、タン
カー市況が上昇するとの思惑的な買いが入っています。

 その他、食品スーパー大手でアマゾンとの協業が順調、三菱商事筆頭株主の
ライフコーポが170円高の3550、アマゾンを顧客とする丸和運輸機関も
129円高の3025円、台所用洗剤のライオンが89円高の2414円と値
を上げています。

 本日の新高値銘柄は、コスモス薬、日立化成、ライオン、小林製薬、タカラ
バイオ、イーギャランティ、東邦ガス・・・等々です。



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【2】主な投資判断                        **
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[クレディS証券]
 新 規   A(4384)ラクスル           3,200円

[野村証券]
 据置き   A(3360)シップHD      6,070→ 5,800円
 据置き   A(4587)ペプチドリーム    6,600→ 6,900円
 据置き   B(8028)ファミマ       2,650→ 2,100円

[SMBC日興証券]
 引下げ A→B(4516)日本新薬       9,000→ 8,400円

[三菱UFJMS証券]
 据置き   B(3401)帝人         2,250→ 1,680円
 据置き   B(4021)日産化学       5,090→ 3,770円

[みずほ証券]
 据置き   A(8801)三井不動産      3,500→ 2,900円
 引上げ B→A(8802)三菱地所       2,200→ 2,100円
 据置き   A(8830)住友不動産      5,500→ 4,500円

[大和証券]
 新 規   2(4478)フリー            4,400円


 ※3段階評価はA~C、5段階評価は1~5にて表記
 ※投資判断を再開した場合は新規と記載
 ※価格は各証券会社が判断する妥当株価




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【3】本日の経済指標等の結果                   **
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◎食品スーパー売上高
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 食品スーパーの3月の既存店売上高は前年同月比7.4%の増加。

 新型コロナウイルスの感染拡大の影響による在宅率の高まりを背景に、食品
 スーパーの販売が伸びました。販売増は2カ月連続です。

 尚、食品スーパーの足元の景況感を示す3月の現状判断DIは前月から改善
 した一方、先行きの見通しは悪化しています。



◎全国スーパー売上高
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 全国チェーンストア(スーパー)の3月の既存店売上高は前年同月比0.8
 %増加。

 外出自粛で家庭内での消費が増えた食料品は好調だった一方、衣料品などが
 振るわず、増加は2カ月連続ですが、伸び率は前月(4.1%増)から縮小
 しています。




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【4】一目均衡表の雲                       **
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 テクニカル分析は株価の変動そのものから相場の先行きを推測する手法で、
その種類や切り口は様々ですが、その中でパターン分析の代表的な手法はアメ
リカで言えば「ギャン理論」、日本で言えば「一目均衡表」です。

 一目均衡表を構成する5つの線は、それぞれに短期・中期の押し(上昇過程
の下げ)や戻り(下落過程の上げ)の限界(上値抵抗や下値支持)として機能
しやすいという特徴があります。

 ちなみに、一目均衡表における基準線は、その名の通り相場の方向性を見る
際の基準となるもので、相場の方向性を示しています。

 先行スパン1と先行スパン2との間に構成される「雲」の意味するところは
およそ2カ月以内に購入した人が、今日を含めておよそ1カ月後に売却する場
合の採算株価の価格帯です。

 移動平均線と同じですが、採算価格帯であるということはイコール抵抗帯で
もあります。

 具体的には、雲の領域が、上昇してきた株価の上値抵抗になります。株価が
雲の中に位置する時には、上に向かえば雲の上限で跳ね返され、下に行けば雲
の下限で跳ね返されやすいという傾向があります。そして、株価が雲の領域を
上方に突き抜ければ、今度は雲の領域が下値支持となり、相場も上昇傾向を鮮
明にします。

 ちなみに、日経平均の一目均衡表を見ますと、上昇してきた相場がちょうど
雲の領域に跳ね返された格好となっています。




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【5】編集後記                                 aqua@aqua-inter.com
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新型コロナウイルスの感染拡大で外出を控えるよう呼びかけられる中、日用品
や食料品の買い物に不自由している高齢者が増えており、そんな買い物弱者の
生活を支えるため、軽自動車に日用品や食料品を積んで巡回する「移動ス-パ
ー」の需要が増しているそうです。

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  ~ 最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。~   
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~ 皆様のご投票、心から御礼申し上げます。~ = 14年連続受賞 =


◎まぐまぐ大賞 2019
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