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             ◎ ハロー!株式 ◎      2012/01/26 夕刊

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こんばんは。aquaです。

 米連邦準備理事会(FRB)は25日、今回初めて発表された「長期の目標
および政策戦略」に関する声明で、事実上のインフレ目標(インフレターゲッ
ト)の導入を明らかにし、ロイター曰く「歴史的な一歩」を踏み出しました。

 FRB議長のベン・バーナンキ氏は(FRB議長に就任する以前の講演で)
デフレから脱却するには「ヘリコプターから紙幣をばらまけばよい」と答えた
ことから「ヘリコプター・べン」という異名を持ち、本来がインフレターゲッ
ト論者でした。そのかねてからの持論を実行に移すべく踏み込んだのが今回の
政策決定です。

 尚、FRBが掲げた2%のインフレ目標は、個人消費支出(PCE)デフレ
ーター(物価指数)を目安としています。PCEは、同じインフレ指標の消費
者物価指数(CPI)とは統計の範囲や計算方法に違いがあり、消費者の購買
行動の変化を捉えるのに適しているとしてFRBが重要視している指標です。

 インフレターゲットとは、通貨量を意図的に増加させて緩やかなインフレー
ション(物価上昇)を起こして、経済の安定的成長を図る政策であり、そのた
めこの政策では物価上昇の目標達成が最優先となります。

 バーナンキ議長は記者会見で、FRBはインフレターゲットを採用したのか
と質問され、「答えはノーだ」と回答しています。その理由は、FRBはイン
フレ目標のみを優先しているのではなく、雇用の最大化という使命も持ってい
るからだとしていますが、これは解釈の問題であって、事実としてインフレを
ターゲットにしたことに変わりありません。

 ちなみに、日本はバブルの発生と崩壊で長い間苦しんできた経緯があり、バ
ブルの発生につながりかねないインフレターゲットに対し慎重な姿勢を保持し
てきました。

 白川日銀総裁は2010年4月のニューヨーク講演で、物価動向だけを重視
する政策が「時代遅れになっている」として、インフレ目標政策に否定的な考
えを示しましたが、バーナンキ議長の論拠を借りることによって「変節」する
可能性もあります。バブル発生の心配をするよりも、足元の景気経済を重視す
ればそうなります。



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 ~目次~          編集者:aqua[ aqua@aqua-inter.com ]
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 1.今日の相場 

 2.主な材料

 3.主な投資判断

 4.リスクオンの合図

 5.編集後記







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【1】今日の相場                         **
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◎日経平均   8849.47(- 34.22)▼0.39%
◎TOPIX   764.61(-  2.79)▼0.36%

◎売買高概算  19億5639万株
◎売買代金概算  1兆0243億円
◎時価総額  263兆1380億円

◎値上り銘柄数 577  ◎(昨年来)新高値 26
◎値下り銘柄数 938  ◎(昨年来)新安値  1
◎変わらず   153

◎騰落レシオ(25日)121.30%

◎サイコロ(日経平均)8勝4敗 ○●○●○○○○●○○● 66.7%

◎カイリ率(日経平均)25日線比+3.88% 75日線比+3.11%

◎為替  (対ドル) 77.54  (対ユーロ)101.74

◎出来高上位
 1.みずほ  <8411>  117円(-  1円) 82,519千株
 2.東電   <9501>  213円(+ 11円) 82,276千株
 3.共栄タンカ<9130>  216円(+  1円) 51,720千株
 4.商船三井 <9104>  299円(+  1円) 43,865千株
 5.第一汽船 <9132>  128円(-  7円) 35,575千株

◎売買代金上位                           (円)
 1.トヨタ  <7203> 2887円(+ 10円) 25,050百万
 2.ファナック<6954>12800円(-260円) 19,418百万
 3.コマツ  <6301> 2067円(- 70円) 18,444百万
 4.東電   <9501>  213円(+ 11円) 17,962百万
 5.ソフトBK<9984> 2236円(+ 44円) 15,441百万


◆相場概況

 外国証券の寄付前の注文状況・・・売り1740万株 買い2020万株

 本日の東京マーケットは日経平均株価が3日ぶりに下落、前日比34円(0
.39%)安の8849円で取引終了です。

 FRBが超低金利の長期化と2%のインフレ目標の設定を表明したことを好
感して昨晩のNYダウが81ドル高。これを受けて東京市場も朝方から買いが
先行、9:02には8894円と9000円に急接近する場面がありました。
ただ、昨日まで急ピッチで上昇した後だけに警戒感が台頭しており、また騰落
レシオも昨日に120%となったことも意識され、買い一巡後は手控え気分が
強まり、引けにかけて徐々にマイナスに転じています。今晩にイタリア国債の
入札が実施されることも警戒気分を強めています。売買代金は概算1兆243
億円、上海市場は春節で休場、休場明けの香港ハンセン指数は日本時間16時
現在で286ポイント(1.4%)高の20396となっています。

 業種別では、紙パ、石油、非鉄などが高く、ゴム、海運、証券、機械、電機
などが下げています。

 個別銘柄では、橋梁老舗の日本橋梁が48円高の921円、仮設住宅の日成
ビルドが8円高の192円、下水道向けヒューム管首位の日本ヒュームが17
円高の382円、漁場復興関連として定置網・定置網漁船の受注が好調の日東
製網が6円高の164円と値を飛ばし、合成ゴム大手の日本ゼオンが22円高
の690円、業務用厨房機器販売大手の北沢産業が14円高の183円、業務
用大判プリンタ最大手のMUTOHが48円高の478円、自動車用プレス最
大手で日産向け9割のユニプレスが36円高の2402円と昨年来高値を更新
するなど個別材料株に物色の矛先が向かっています。

 金を中心とする商品先物取引大手の第一商品が46円高の475円と急騰。
米連邦準備理事会(FRB)が実質ゼロ金利政策を少なくとも2014年後半
まで維持し、インフレ目標を設定すると表明したことで、投資資金が金市場に
流入しやすくなるとの見方から金価格が大幅高。これを受けて同社株に物色の
矛先が向かっています。

 ステンレス関連が軒並み高。ステンレス加工の日本金属が25円高の170
円、ステンレス専業の日本金属工業が5円高の76円、ニッケル系ステンレス
鋼が主体の日本冶金工業が2円高の130円と値を上げています。ステンレス
の代表品種であるニッケル系薄鋼板の国内価格の下落に歯止めがかかってきた
と報じられ、材料視した買いが入っています。原料ニッケル価格の上昇を受け、
ステンレス価格の先高を見込んだ流通業者の調達が増えている模様です。

 デジタル計測最大手で自動車性能計測器など自動車業界に強みのある小野測
器がストップ高、80円高の301円となっています。昼過ぎに2011年1
2月期の連結業績予想と配当予想の上方修正を発表し、好感した買いが集まっ
ています。純利益を従来の3.5億円から9.5億円に大幅上昇修正し、期末
配当金も1株あたり5円と前年の無配から復配する計画です。

 東京電力は11円高の213円と上昇。原子力損害賠償機構が13年3月期
に1兆円の公的資金を投入して同社を公的管理下に置き、その後3年目の15
年3月期決算で経常損益を黒字化し、17年3月期に社債の発行を再開する計
画と報じられ、材料視した買いが入っています。もっとも機構の計画は電気料
金の値上げや発電を停止している原子力発電所の再開などが前提であり、世論
の理解を得るにはハードルが高いです。

 本日の新高値銘柄は、ハニーズ、ユニプレス、ナカヨ通信、小野測器、日野
自、フランスベッド、松竹、北沢産・・・等々です。



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【2】主な材料                          **
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・米ゼロ金利政策、14年後半まで継続 物価上昇目標

・2011年の企業向けサービス価格、2年連続で最低

・昨年の映画興収、前年比18%減 洋画も邦画も低迷

・1月第3週の部門別動向、海外勢は4週連続買い越し

・NEC、5千人の従業員を削減 外部委託の5千人も

・KDDIも東京都西部で通信障害 25日深夜3時間

・米世論調査、大統領支持が不支持上回る 7カ月ぶり

・原油「イラン問題で大幅上昇の可能性」IMFが分析 



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【3】主な投資判断                        **
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[ドイツ証券]
 据置き   A (8729) ソニーFH     1,710→ 1,620円
 据置き   A (8750) 第一生命保険  123,500→110,800円
 据置き   B (8795) T&D HD    1,040→ 1,000円

[モルガンSMUFJ証券]
 据置き   A (6724) セイコーエプソン  1,700→ 1,200円
 据置き   A (9375) 近鉄エクスプレス  3,500→ 3,300円
 据置き   B (6756) 日立国際電気     650→   700円
 据置き   B (9370) 郵船ロジスティクス 1,250→ 1,150円

[シティG証券]
 引下げ A→B (5108) ブリヂストン    2,480→ 1,940円
 据置き   C (2267) ヤクルト          1,700円

[野村証券]
 据置き   A (6954) ファナック    16,000→15,500円
 据置き   A (4817) JCOM      12万→10.9万円

[三菱UFJMS証券]
 引上げ B→A (4238) ミライアル     1,500→ 1,540円
 据置き   A (6594) 日本電産      8,100→ 8,400円
 据置き   A (6910) 日立メディコ        1,077円

 ※3段階評価はA~C、5段階評価は1~5にて表記
 ※価格:各証券会社が判断する妥当株価



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【4】リスクオンの合図                      **
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 先日も触れましたが、デフレではモノの価格が下がり、インフレではモノの
価格が上がります。

 これをお金の側から見てみますと、デフレ経済下ではモノの価格が下がり1
万円で購入できるモノが増え、相対的にお金の価値が上昇していきます。一方、
インフレ下ではモノの価格が上がり、1万円で購入できるモノが少なくなるた
め、お金の価値が下がるということになります。

 つまり、デフレ下では何もせず置いておくだけでお金の価値が上がるわけで
すから必然的に退蔵資金が増大します。一方、インフレの場合は、物価が上昇
する分、相対的にお金の価値が先行き下がっていくため、より消費に向かいや
すくなります。

 資産運用の常識として「デフレはカネ、インフレはモノ」といわれます。昨
晩のニューヨーク商品先物市場で、FRBがインフレ目標の導入に踏み込むこ
とが明らかになった直後に金(GOLD)という実物(モノ)に大量の資金が
向かったのはそのためです。

 また、旺盛な需要が持続するという条件の下、インフレでモノやサービスの
価格が上昇すれば企業収益は拡大し、ひいては企業価値の増大(株価上昇)に
つながっていきます。インフレでお金の価値が下落することへの防衛策、つま
りインフレ・ヘッジ(インフレリスクの回避)として株式の魅力が高まるとい
うのはこのためです。

 ところで、インフレ目標は、金融緩和によってお金の流通量を増やす政策で
すが、金融引き締めは金利上昇を招き、市中のお金を吸い上げる政策です。

 金利上昇によって利息でお金が増えればあえてリスクをとる必要はなく、借
り入れ金利の上昇は運用コストの上昇であり、金利が上がるのであれば早めに
返済をした方が得策となります。さらに、金利上昇は需要の減退を招き、ボデ
ィブローのように景気経済を鈍化させるため、金融引き締めは相場にとっては
悪材料となります。

 また話が変わるようで恐縮ですが、昨晩の記者会見でバーナンキFRB議長
は、「景気回復が腰折れした場合や、インフレ率が目標に向かわない場合、そ
の方向で追加措置を講じる用意はできている」と述べており、インフレ率の目
標達成のためにはいつでも量的緩和策第3弾(QE3)等の緩和策を決断する
ことを示唆しています。

 また、昨晩発表された「長期の目標および政策戦略」(政策金利の見通し)
で、ゼロ金利政策が実施期間が従来の「2013年半ばまで」から先延ばしさ
れ、「少なくとも2014年後半まで」続くことが明らかになっています。

 ということはつまり、2014年の後半までは金融引き締めが行われること
はなく、投機資金・投資資金はその心配をせずにリスクを取れるということに
なります。

 補足として、当然ではありますが、FRBは今回の「長期の目標および政策
戦略」について、固定的なものではなく、「修正される可能性もある」との認
識を示しており、毎年1月に「適切に調整する」としています。


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【5】編集後記                             mailto:aqua@aqua-inter.com
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気象庁が25日に発表した3カ月予報では、全国的に当初予想よりも寒さが厳
しく、春の訪れが遅くなりそうです。一方、株式市場は、欧州問題という雨雲
があってまだ視界の悪さは残るものの、インフレ目標という政策によって投資
環境が好天するため、春を満喫できる日が多くなりそうです。
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  ~ 最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。~   
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~皆様のご投票、心から御礼申し上げます。~ =6年連続受賞=

◎メルマ!ガ オブ ザ イヤー2011 http://melma.com/contents/moy2011/
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
   「ハロー!株式」 4年連続での『総合大賞』

    (06年と07年はマネー部門賞第1位)


◎まぐまぐ大賞2008 http://www.mag2.com/events/mag2year/2008/#mon
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
   「ハロー!株式」 マネー部門 第1位

    (06年から08年まで連続受賞、09年はコンテスト実施せず)


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