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  　　　　　　　　　 　◎　ハロー！株式　◎　　　　　　2012/06/08 夕刊

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こんばんは。ａｑｕａです。

　今日は九州北部、中国、四国、近畿地方が梅雨入り。梅雨入り前の東京は、
練馬で最高気温が３０度を超えるなど、今年初めての真夏日となりました。

　ところで、同じ青空を見ましても、人によって、あるいはその時々の心理状
態によって感じ方や捉え方が違います。相場におきましても事象に対する捉え
方や反応は様々です。

　例えば、３年半ぶりの中国の利下げ。世界経済をけん引する中国が、景気刺
激策として利下げを行い経済成長を維持しようとすることは世界経済にとって
も良いことです。

　一方で、今回の利下げは予想外であり、発表のタイミングも中国の主要な経
済指標（下記）が発表される直前だったことから、経済指標が予想以上に弱い
内容になるとの警戒感が浮上しています。

　※　９日（土）　中国消費者物価指数　（５月）
　　　　　　　　　中国卸売物価指数　　（５月）
　　　　　　　　　中国工業生産高　　　（５月）
　　　　　　　　　中国小売売上高　　　（５月）
　　　　　　　　　中国固定資産投資（１～５月）

　　１０日（日）　中国貿易統計　　　　（５月）


　また、バーナンキ米連邦制度理事会（ＦＲＢ）議長は７日の議会証言で、欧
州債務不安が拡大した場合は「行動をとる準備がある」と述べたにとどまりま
した。

　これに関しましても、今後の状況しだいで追加緩和に踏み切る構えを示した
との受け止め方がある一方、期待されていた量的緩和第３弾（ＱＥ３）につい
ての言及がなかったことを失望する声もあります。

　数日前から複数の米金融当局者から追加緩和を支持する発言が相次いでおり、
ＮＹ市場では追加緩和に対する期待がかなり膨らんでいました。バーナンキＦ
ＲＢ議長がＱＥ３にあえて言及しなかったのは、１９～２０日開催の米連邦公
開市場委員会（ＦＯＭＣ）前に過剰な期待を削ぎ、切り札を温存しておきたい
との思惑があったのかもしれません。

　過度な期待が先行した場合、現実の効果が薄れる可能性が考えられます。ま
た、期待と違う結果となった場合にパニック的な反応となることも危惧されま
す。今回のバーナンキ議長の議会証言は、そうしたことを防ぐ効果があったの
は間違いありません。

　事前に期待先行で大きな盛り上がりを見せたものの、現実にその時がやって
くると失望が広がるという例は、相場においても数知れず。最近の出来事では、
例えばフェイスブックの上場などです。



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　～目次～　　　　　　　　　 編集者：ａｑｕａ［ aqua@aqua-inter.com ］
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 １．今日の相場

 ２．主な材料

 ３．主な投資判断

 ４．象をなでる

 ５．編集後記








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【１】今日の相場　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＊＊
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◎日経平均　　　８４５９.２６（－１８０.４６）▼２.０９％
◎ＴＯＰＩＸ　　　７１７.７４（－　１３.０１）▼１.７８％

◎売買高概算　　２３億５６６４万株
◎売買代金概算　　１兆６２２９億円
◎時価総額　　２４８兆１０３１億円

◎値上り銘柄数　　３２７　　◎（年初来）新高値　１２
◎値下り銘柄数　１２６９　　◎（年初来）新安値　２９
◎変わらず　　　　　７６

◎騰落レシオ（２５日）７０.７８％

◎サイコロ（日経平均）７勝５敗　○○○○●●●●○○○● ５８.３％

◎カイリ率（日経平均）２５日線比－２.８６％　７５日線比－１０.０８％

◎為替　　（対ドル）　７９.３１　　（対ユーロ）９９.０４

◎出来高上位
　１.みずほ　　＜８４１１＞　　１１９円（－　　２円）１３３,２７４千株
　２.三菱ＵＦＪ＜８３０６＞　　３４７円（－　　８円）　５８,５５４千株
　３.マツダ　　＜７２６１＞　　　９９円（－　　３円）　４８,００９千株
　４.新日鉄　　＜５４０１＞　　１６８円（－　　５円）　４３,９２５千株
　５.板硝子　　＜５２０２＞　　　８１円（－　　３円）　４０,５０６千株

◎売買代金上位　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 (円)
　１.ファストリ＜９９８３＞１５２５０円（－７８０円）　６２,０４９百万
　２.キヤノン　＜７７５１＞　３１３０円（－　５５円）　５９,２１４百万
　３.ファナック＜６９５４＞１３４２０円（－３１０円）　４１,７３６百万
　４.トヨタ　　＜７２０３＞　３０２０円（－　４０円）　３２,５１１百万
　５.ソフトＢＫ＜９９８４＞　２５４１円（－　１２円）　２８,７０７百万


◆相場概況

　外国証券の寄付前の注文状況・・・売り１０４０万株　買い１０３０万株

　本日の東京マーケットは日経平均株価が大幅安、前日比１８０円（２．０９
％）安の８４５９円で取引終了です。

　中国人民銀行(中央銀行)が０．２５％の利下げを発表し、昨晩のＮＹダウは
４６ドル高となったものの、昨日までに日経平均株価は３日連続高で値幅にし
て３４４円の上昇となっていたことの反動売り、為替が１ドル＝７９．３０円
前後、１ユーロ＝９９．２０円前後と円安一服となっていること、注目のバー
ナンキＦＲＢ議長の議会証言の内容が期待するほど追加緩和への方向を感じさ
せなかったこと、香港・韓国・台湾などアジア主要市場が軟調となっているこ
と、加えて週末のポジション調整による手じまい売りも見られ、大引けにかけ
てジリジリと下げ幅を広げています。尚、６月限メジャーＳＱ値は８６１３円、
売買代金は概算１兆６２２９億円、上海総合指数は１１ポイント（０．５％）
安の２２８１です。

　業種別では、３３業種全て下落。保険、鉄鋼、紙パ、ゴム、証券などの下げ
が目立ちます。

　個別銘柄では、全農系で農薬首位のクミアイ化学が３５円高の３０９円と１
２％を超える大幅高。昨日の引け後に２０１１年１１月～１２年４月期の連結
純利益が前期比２２％増の２１億円と発表し、好調な業績を好感した買いが入
っています。国内で水稲用除草剤の伸びが寄与した他、水稲用の殺虫・殺菌剤
の販売が好調、海外では米国やオーストラリアで販売する畑作用除草剤が伸び
ています。

　大崎電気が１２円高の７００円と上昇、一時は７２３円まで買われる場面が
ありました。東京電力向けの次世代電力計「スマートメーター」を生産する工
場を年内に新設すると報じられ、買い材料視されています。東電が実施するス
マートメーターの購入先を決める第１次入札に参加し、落札を目指し、落札状
況に合わせて生産を年１００万台に増やす計画です。

　クスリのアオキが４日連続高、７８円高の２２４６円と上場来の高値更新で
す。昨日の引け後に２０１２年５月期の業績予想を発表。連結純利益を従来計
画１８億円から前期に比べ約２倍の２０億円に上方修正し、好感した買いが入
っています。調剤薬局を併設した店舗の増加が増収増益に繋がっています。

　その他、製薬会社の医師向け情報提供を支援するエムスリーが５０００円高
の３４万５０００円、ＬＥＤなど商業施設用照明器具で国内トップ級の遠藤照
明が１７１円高の２３６０円、ヤフーと業務提携のクックパッドが５日連続高
で１５円高の１８６５円、鉄道電気工事トップの日本電設が４１円高の７１３
円、スマホ関連で業績好調のタツタ電線が２１円高の４６５円と値を飛ばして
います。

　本日の新高値銘柄は、クスリのアオキ、アーク、セイコーＨＤ・・・等々で
す。



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【２】主な材料　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＊＊
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・１～３月のＧＤＰ改定値、年率４．７％増に上方修正

・４月の経常収支は３カ月連続黒字　前年比は２１％減

・５月の街角景気、２カ月連続の悪化　判断も下方修正

・民自公、一体改革法案の１５日合意を確認　協議入り

・エンジニアリング業、４月売上高は１９％増　経産省

・シャープ、鴻海との提携を拡大　中国向けスマホなど

・監視委、東電増資インサイダーで米金融機関に課徴金

・フィッチ、スペインの格付けを一気に３段階引き下げ



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【３】主な投資判断　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＊＊
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［ドイツ証券］
　引上げ　Ｃ→Ａ (6857) アドバンテスト　　　 960→ 1,300円
　据置き　　　Ａ (8830) 住友不動産 　　　　　　　　2,600円

［バークレイズＣ証券］
　引上げ　Ｂ→Ａ (4543) テルモ　　　　　　 3,900→ 3,500円
　引上げ　Ｂ→Ａ (6849) 日本光電 　　　　　2,200→ 2,700円
　引下げ　Ａ→Ｂ (6910) 日立メディコ　　　 1,300→ 1,250円

［ゴールドマンＳ証券］
　引上げ　Ｂ→Ａ (4508) 田辺三菱製薬 　　　1,330→ 1,480円
　引下げ　Ｂ→Ｃ (4506) 大日本住友製薬　　　 860→   680円

［野村証券］
　据置き　　　Ａ (6471) 日本精工　　　　　　 770→   700円
　据置き　　　Ａ (6473) ジェイテクト　　　 1,050→ 1,030円
　据置き　　　Ａ (6857) アドバンテスト　　 1,487→ 1,517円
　据置き　　　Ｂ (5727) 東邦チタニウム 　　1,340→   940円
　据置き　　　Ｂ (5726) 大阪チタニウム　　 3,130→ 2,650円
　据置き　　　Ｂ (6472) ＮＴＮ　　　　　　　 350→   280円

 ※３段階評価はＡ～Ｃ、５段階評価は１～５にて表記
 ※価格：各証券会社が判断する妥当株価



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【４】象をなでる　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＊＊
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　心のあり方によって目に映る風景や対応が違ってくるということは多々あり
ます。例えば投資におきましても然りです。

　投資家の心というものは不安定なもので、ちょっとした事で得意になったり、
不安になったりしがちです。そうした状態に陥ってしまうと、売るべき時に買
ったり、買うべき時に売却したりと、客観的で冷静な対応が難しくなります。

 「群盲、象を撫でる」 との例え話があります。目が見えない人々がいて、あ
る人は象の腹を撫で「大きな太鼓のようだ」と評し、また別のある人は耳に触
れて「大きなうちわのようだ」と言い、足を撫でた人は「太い柱のようだ」と
言い、鼻をさわった人は「長い管のようだ」と評したそうです。

　自分が触れた部分のみで全体判断をしてしまう愚かしさを例えた話で、視野
の狭い考え方では物事の本質を理解できないという意味もあります。

　物事の一部にとらわれてしまうと全体が見えなくなってしまい、あるいは見
ようともしなくなってしまうというのは、「心のあり方」の問題であり、誰も
が陥る可能性がある「予断の罠」です。



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【５】編集後記                           　 mailto:aqua@aqua-inter.com
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先行きの不透明感が強まった場合、「ｆｌｙ ｔｏ ｑｕａｌｉｔｙ（質への逃
避）」という現象がおこります。ある場面では、質への逃避としてＧｏｌｄ（
金）へ資金が流れますが、昨日のＮＹ市場ではやや事情が違い、金は株式と共
に急落しました。では資金はどこに向かったのかと言いますと、日本やアメリ
カの長期国債です。
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　　～　最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。～　　　
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～皆様のご投票、心から御礼申し上げます。～　＝６年連続受賞＝

◎メルマ！ガ オブ ザ イヤー２０１１ http://melma.com/contents/moy2011/
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　　　「ハロー！株式」　４年連続での『総合大賞』

　　　　（０６年と０７年はマネー部門賞第１位）


◎まぐまぐ大賞２００８ http://www.mag2.com/events/mag2year/2008/#mon
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　　　「ハロー！株式」　マネー部門　第１位

　　　　（０６年から０８年まで連続受賞、０９年はコンテスト実施せず）


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　発行：アクアリンクス株式会社　関東財務局長（金商）第２２８２号
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