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             ◎ ハロー!株式 ◎      2012/06/12 夕刊

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こんばんは。aquaです。

 疾患が見つかるたびに対処療法で手当てを行い、その都度安堵しますが、次
から次へ転移するため全体としての状況は一向に改善しません。患部を切除し
ようとすれば全体が崩壊しかねず、安堵と失望を繰り返しながら徐々に悪化の
度合いが増してゆきます。

 このような経済状況を「スローパニック」と呼び、バブル崩壊後の不良債権
処理で抜本的な処理を行えなかった日本でも発生しましたが、現在の欧州はま
さにこれです。

 ところで、ユーロ圏ではこれまで、2010年5月にギリシャへ1100億
ユーロ(1次支援)、同年11月にアイルランドへ850億ユーロ、2011
年5月にポルトガルへ780億ユーロ、今年3月に再度ギリシャへ1300億
ユーロ(2次支援)の支援を行い、今回のスペインへの最大1000億ユーロ
の支援が実現すれば4カ国目となります。

 ギリシャ、アイルランド、ポルトガルの場合は信用力を失った国家への支援
でしたが、スペインの場合は銀行部門への支援にとどまるため先の3カ国と違
うと言われます。

 しかしながら、スペインが銀行救済で公的支援を行えば同国の財政はさらに
悪化します。金融市場での資金調達(国債発行)にも支障をきたす可能性が危
惧されつつあり、スペインの10年債利回りは6.5%に上昇しました。

 国としての信用力を失ったギリシャの10年債利回りは30%前後に達し、
金融市場での資金調達は不可能となりました。ちなみに、国債利回りが7%を
超えてきますと、資金調達コストの上昇で財政が持続不可能になるため、その
水準は「危険水域」とされています。



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 ~目次~          編集者:aqua[ aqua@aqua-inter.com ]
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 1.今日の相場

 2.主な材料

 3.主な投資判断

 4.サブプライムと欧州問題

 5.編集後記







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【1】今日の相場                         **
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◎日経平均   8536.72(- 88.18)▼1.02%
◎TOPIX   724.37(-  5.70)▼0.78%

◎売買高概算  15億5224万株
◎売買代金概算    9427億円
◎時価総額  250兆3019億円

◎値上り銘柄数 713  ◎(年初来)新高値  7
◎値下り銘柄数 832  ◎(年初来)新安値 51
◎変わらず   131

◎騰落レシオ(25日)75.43%

◎サイコロ(日経平均)6勝6敗 ○○●●●●○○○●○● 50.0%

◎カイリ率(日経平均)25日線比-1.46% 75日線比-9.01%

◎為替  (対ドル) 79.64  (対ユーロ)99.63

◎出来高上位
 1.みずほ  <8411>  119円(-  2円) 71,137千株
 2.三菱UFJ<8306>  347円(-  4円) 41,687千株
 3.太平洋セメ<5233>  163円(+  4円) 38,609千株
 4.野村HD <8604>  265円(-  6円) 36,295千株
 5.シャープ <6753>  413円(- 11円) 33,956千株

◎売買代金上位                           (円)
 1.グリー  <3632> 1596円(+126円) 36,891百万
 2.キヤノン <7751> 3250円(+ 10円) 21,214百万
 3.トヨタ  <7203> 3035円(- 35円) 19,380百万
 4.DeNA <2432> 1763円(+ 42円) 14,851百万
 5.三菱UFJ<8306>  347円(-  4円) 14,370百万


◆相場概況

 外国証券の寄付前の注文状況・・・売り1790万株 買い1440万株

 本日の東京マーケットは、日経平均株価が前日比88円(1.02%)安の
8536円で取引終了です。

 スペインなどユーロ圏に対する根強い警戒感から昨晩のNYダウが142ド
ル安となったこと、円相場が対ドルやユーロで高止まりしていることを受け、
東京市場も朝方から売りが先行。9:05には下げ幅が172円となって84
52円まで下落する場面がありました。ただ、昼過ぎに国際通貨基金(IMF
)が円相場は中期的観点から幾分過大評価、日銀は資産買い入れ拡大などさら
なる金融緩和が必要との声明を発表し、為替がやや円安に振れたことで押し目
買いが入って下げ幅縮小。大引けは節目となる8500円台を回復しています。
もっとも、14~15日の日銀金融政策決定会合や17日のギリシャ再選挙な
ど重要イベントを控えて買い手控え気分は強く、売買代金は概算9427億円
と1兆円を下回っています。上海総合指数は16ポイント(0.7%)安の2
289です。

 業種別では、建設、不動産、食品などが高く、石油、紙パ、証券、海運など
の下げが目立ちます。

 個別銘柄では、プレハブ建築などを手がける日成ビルドが11円高の123
円と9%を超える大幅高。昨日の引け後に発行済み株式総数の5.7%にあた
る400万株、金額で5億円を上限に自社株買いを実施すると発表し、株式需
給の改善を期待した買いが入っています。東日本大震災からの復興需要関連銘
柄として昨年人気化した経緯があります。

 日本ビルファンドが5000円高の70万7000円と上昇。昼頃に国際通
貨基金(IMF)が2012年の日本政府などとの対日審査協議を終えて声明
文を公表。日銀の金融政策に対し、資産買入拡充などさらなる金融緩和を求め
る姿勢を示したことで材料視した買いが入っています。日銀は不動産投資信託
(REIT)を買入資産の対象としています。

 道路・橋梁などコンクリート構造物補修工事で最大手のショーボンドが6日
連続高、36円高の2125円と値を上げて年初来高値更新です。耐震関連の
受注が足元で順調に増大しており、2013年6月期の業績拡大期待から物色
の矛先が向かっています。

 HISが90円高の2590円と値を上げ、5月9日に付けた高値2768
円に接近中です。為替市場でスペインの金融システム不安がくすぶり、円相場
が高値圏で推移。円高で海外旅行客が増え、収益拡大を期待した買いが入って
います。

 その他、商業施設の建設・内改装が主力で業績好調のイチケンが16円高の
155円、レディス衣料を手掛け、連続増配のパルが170円高の3880円、
システムキッチン3位のクリナップが20円高の509円、羽田・伊丹中心に
全国11空港で施設運営・賃貸を手掛ける空港施設が13円高の364円と値
を上げています。

 本日の新高値銘柄は、ショーボンドHD、クスリのアオキ、アーク、セイコ
ーHD・・・等々です。




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【2】主な材料                          **
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・IMF、円相場について「中期的観点から幾分過大評価」

・5月の企業物価、2カ月連続マイナス 原料価格下落で

・5月のビール系飲料出荷量、好天等で前年比9.2%増

・4月の携帯電話国内出荷、5カ月連続増 4月16%増

・インドの4月鉱工業生産、予想を大幅に下回るゼロ成長

・気温上昇抑制で36兆ドルの投資必要 IEAが報告書

・新型「iPhone」の投入は秋になる公算 新OSも



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【3】主な投資判断                        **
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[ドイツ証券]
 据置き   A (7751) キヤノン      3,980→ 4,030円
 据置き   A (8591) オリックス     8,800→ 8,400円

[モルガンSMUFJ証券]
 据置き   A (3659) ネクソン          1,700円
 据置き   A (5949) ユニプレス     3,400→ 3,200円
 据置き   A (7988) ニフコ       2,550→ 2,200円

[シティG証券]
 据置き   A (2815) アリアケジャパン  2,200→ 2,300円
 据置き   A (4188) 三菱ケミカル         440円

[野村証券]
 据置き   A (4506) 大日本住友製薬       1,100円
 据置き   A (9984) ソフトバンク        3,510円
 据置き   B (6103) オークマ       550→   570円
 据置き   B (6141) 森精機        810→   710円
 据置き   B (6135) 牧野フライス     600→   550円

 ※3段階評価はA~C、5段階評価は1~5にて表記
 ※価格:各証券会社が判断する妥当株価



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【4】サブプライムと欧州問題                   **
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 ギリシャから火が広がった欧州の山火事(債務問題)は、アメリカで発生し
たサブプライム問題と似通っています。

 サブプライム問題は、本来ならローンを組めない貧困層に信用を供与したこ
とに端を発します。信用度の低いローンを切り刻み、信用度の高い債券と組み
合わせて信用度の高い金融商品を作りあげ、それを広範囲に販売しました。

 住宅価格が上り続けている間は問題ありませんでしたが、住宅価格が下がり
始めると、住宅価格の上昇を当て込んで無理なローンを組んだ低所得者層の返
済が滞り、住宅バブルの崩壊とともに、サブプライムローンを組み込んだ金融
商品も信用を失い、関わった金融機関の財務体質は大きく毀損し、それが次か
ら次へと波及したというのがサブプライム問題です。

 信用力が劣るのに、実力以上の借金を作り、やがて破たんしたという構図は
そのままギリシャにも当てはまります。放漫財政で赤字を野放しにしてきたギ
リシャは、ユーロの傘に入ることでユーロの信用力を担保に財政規模を大きく
上回る借金を重ね、それらを国家の帳簿に乗らない簿外債務として処理してき
ました。

 いわゆる国家的な「飛ばし」であり、国家的な粉飾決算で、ギリシャにその
手ほどきをしたのが米投資銀行大手のゴールドマン・サックスとJPモルガン
です。

 その他、欧州の債務問題を理解する上で必要な予備知識はたくさんあります
が、ユーロ圏諸国の経済規模(GDP)などもその一つです。参考までにユー
ロ圏諸国の名目GDP(2010年)上位5カ国は下記のようになっています。
※%はユーロ圏全体(12兆1745億ドル)に占める比重、カッコ内はGD
Pの世界順位です。

 ユーロ圏GDP順位                 

 1位 ドイツ   3兆3097億ドル 27% ( 4位)
 2位 フランス  2兆5600億ドル 21% ( 5位)
 3位 イタリア  2兆0514億ドル 17% ( 8位)
 4位 スペイン  1兆4074億ドル 12% (12位)
 5位 オランダ    7843億ドル  6% (15位)


 ちなみに、先に支援を受けたアイルランドの名目GDPは2114億ドル(
ユーロ圏全体における比重は1.7%)で、ポルトガルは2289億ドル(同
1.9%)、ギリシャは3011億ドル(2.5%)ですが、ギリシャのGD
Pの4.7倍の経済規模を誇るスペインに何かあった場合、その影響はギリシ
ャの比ではありません。

 今問題になっているスペインでは住宅バブルが崩壊しました。住宅融資に積
極的だった貯蓄銀行が経営難に陥り、スペイン政府は7つの貯蓄銀行を統合さ
せてできたバンキアに公的資金を投入して経営を支援しましたが、同国の銀行
部門の不良債権比率の上昇が止まらず、ユーロ圏に支援を仰いだのが今回の件
です。

 スペインの銀行部門の問題が同国の国家財政にまで影響を及ぼした場合のこ
とを市場は警戒してます。例えば、スペインの国債や企業の社債などが債務不
履行(デフォルト)となった場合に欧州の銀行が被る損失額はギリシャの8倍
に迫り、ユーロ圏31銀行の時価総額を上回るとの試算もあります。

 金融市場では随分以前から、ポルトガル、イタリア、ギリシャ、スペインの
南欧諸国にアイルランドを加えた5カ国をまとめて「PIIGS」と表現して
きましたが、スペインと同様に高水準の債務を抱えるイタリアでも国債の利回
りが上昇(価格は下落)しており、同国が次の焦点になるとの懸念も浮上して
います。



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【5】編集後記                             mailto:aqua@aqua-inter.com
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いろいろと不安の種は尽きませんが、日本株は3月末から6月初めにかけての
2カ月余りで、幅にして2千円、率にして約20%の調整を経ており、これは
上記の問題に関して想像しうる悲観的なシナリオについてストレステストを受
けたようなものです。つまり、下値では相応の耐性が期待できるということで
あり、現在の相場が歴史的な安値圏にあることを冷静に見据えている投資家も
少なくありません。
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  ~ 最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。~   
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

~皆様のご投票、心から御礼申し上げます。~ =6年連続受賞=

◎メルマ!ガ オブ ザ イヤー2011 http://melma.com/contents/moy2011/
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
   「ハロー!株式」 4年連続での『総合大賞』

    (06年と07年はマネー部門賞第1位)


◎まぐまぐ大賞2008 http://www.mag2.com/events/mag2year/2008/#mon
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
   「ハロー!株式」 マネー部門 第1位

    (06年から08年まで連続受賞、09年はコンテスト実施せず)


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