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  　　　　　　　　　 　◎　ハロー！株式　◎　　　　　　2012/11/16 夕刊

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こんばんは。ａｑｕａです。

　禅問答のようだ、といえば真意が捉えにくい会話・問答のことを指しますが、
この場合の「禅問答」とは禅宗において修行者が悟りを開くための課題として
与えられる問題、いわゆる「公案」のことを指しています。

　「駿河には天下に誇れるものが二つあり、富士の高嶺と原の白隠」と歌われ
た江戸中期の禅僧で臨済宗中興の祖と称される白隠が「両掌打って声あり、隻
手に何の音声かある」と聞いた「隻手音声（せきしゅおんじょう）」の公案が
世に知られています。

　中国宋代に創案されたと言われる「非風非幡（ひふうひばん）」の公案（以
下に紹介）もまた有名です。

　風になびく幡（はた）を前に二人の僧が言い争っていました。一人は「幡が
動いている」と主張し、もう一人は「風が動いている」と主張し互いに譲らな
かったそうです。

　この様子を見ていた禅師は「是れ風の動くに非ず、是れ幡の動くに非ず、任
者が心動くのみ」（風が動くのでもなければ、幡が動くのでもなく、汝らの心
が動くのだ）と言ったそうです。これが「風にあらず、幡にあらず」の公案で
す。

　その事象を捉えた心の動きがなければ、幡の揺らぎも風の動きさえも存在し
ないのではないか・・・つまり目に映る何事も心の動きに過ぎないということ
であり、この公案が本間宗久が相場道に開眼したきっかけであったと伝わりま
す。相場を動かすのは材料でもなく、水準でもない、そこにいる人の心こそ重
要な要素であると。

　例えば、昨日と今日ではそれほど大きく変わったことがなくても、私たちは
日々何らかの変化に直面し右往左往しています。しかし、よくよく考えて見れ
ば変化しているのは心だということに気づかされます。つまり、どのように捉
えるかは心次第というわけです。



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　～目次～　　　　　　　　　 編集者：ａｑｕａ［ aqua@aqua-inter.com ］
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 １．今日の相場

 ２．主な材料

 ３．主な投資判断

 ４．迷いの元

 ５．編集後記







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【１】今日の相場　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＊＊
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◎日経平均　　　９０２４.１６（＋１９４.４４）△２.２０％
◎ＴＯＰＩＸ　　　７５１.３４（＋　１３.８３）△１.８８％

◎売買高概算　　２５億８２６６万株
◎売買代金概算　　１兆５０５０億円
◎時価総額　　２６０兆５１４６億円

◎値上り銘柄数　１２２０　　◎（年初来）新高値　３８
◎値下り銘柄数　　３４５　　◎（年初来）新安値　　６
◎変わらず　　　　１１６

◎騰落レシオ（２５日）　１０８.７７％

◎サイコロ（日経平均）５勝７敗　○○●●●●●●●○○○ ４１.７％

◎カイリ率（日経平均）２５日線比＋１.５６％　７５日線比＋１.３４％

◎為替　　（対ドル）　８０.９４　　（対ユーロ）１０３.２４

◎出来高上位
　１.みずほ　　＜８４１１＞　　１２８円（＋　　２円）１５１,３２７千株
　２.マツダ　　＜７２６１＞　　１２１円（＋　　８円）１０４,９９６千株
　３.三菱ＵＦＪ＜８３０６＞　　３６６円（＋　１０円）　７８,５２０千株
　４.野村ＨＤ　＜８６０４＞　　３１６円（＋　１５円）　７５,４７５千株
　５.アイフル　＜８５１５＞　　３２８円（＋　　６円）　６３,５０９千株

◎売買代金上位　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 (円)
　１.トヨタ　　＜７２０３＞　３３２５円（＋１１０円）　５１,７７９百万
　２.三井住友　＜８３１６＞　２５２９円（＋　８１円）　３１,２５１百万
　３.日産自　　＜７２０１＞　　７３８円（＋　３６円）　２９,８００百万
　４.ホンダ　　＜７２６７＞　２５９１円（＋１２６円）　２９,４４６百万
　５.三菱ＵＦＪ＜８３０６＞　　３６６円（＋　１０円）　２８,６９２百万


◆相場概況

　外国証券の寄付前の注文状況・・・売り１４３０万株　買い１５４０万株

　本日の東京マーケットは日経平均株価が３日連続高となる大幅高、前日比１
９４円（２．２％）高の９０２４円と９０００円台に乗せて取引終了です。

　この３日間の上げ幅は３６３円となります。昨晩のＮＹダウは２８ドル安と
なりましたが、衆院解散・総選挙を控え、政権交代によって追加金融緩和など
脱デフレに向けた政策が打ち出されるとの期待感は強く、朝方から銀行・証券
・不動産など景気敏感株中心に幅広い銘柄に買いが先行。為替が１ドル＝８１
円台、特にユーロに対しては１０３円台と大きく円安に振れていることで欧州
売上比率の高い輸出関連も値を飛ばし、指数を押し上げています。外国人と見
られる大口の買いが入ったことも買い安心感を誘い、引けにかけてジリジリと
上げ幅拡大となっています。売買代金は概算１兆５０５０億円、上海総合指数
は１５ポイント安の２０１４。欧米に加えて台湾、韓国も下落し、日本市場独
歩高です。

　業種別では、証券、自動車、電機、精密、鉄鋼、銀行、機械などの上げが目
立ちます。

　個別銘柄では、証券セクターが上昇率トップ。野村が１５円高の３１６円、
大和が２３円高の３４８円、松井が３１円高の５８６円、ＳＢＩが１６円高の
６４８円と値を飛ばしています。総選挙後の政権への注目が集まる中、自民党
の安倍総裁が積極的な金融緩和方針を示したことを背景に景気敏感株としての
証券株に物色の矛先が向かっています。

　また、三井住友が８１円高の２５２９円、三菱ＵＦＪが１０円高の３６６円、
みずほが２円高の１２８円と銀行株も景気敏感系の銀行株も値を上げています。
金利低下メリットの不動産株も上昇し、三井不は４０円高の１７５７円と年初
来高値更新。不動産は借入金の規模が大きいため、金融緩和となれば金利負担
が軽減するとの連想に繋がっています。

　キヤノンが１４８円高の２６９７円と連日で上昇。自民党の安倍総裁が一段
の金融緩和を求める姿勢を示し、外国為替市場では来月にも実施される総選挙
を前に円売り圧力が高まっています。特にユーロに対して１ユーロ＝１０３円
台の円安に振れており、欧州地域の売上高比率の高い、いわゆる「欧州関連株
」として物色の矛先が向かっています。エアコンのダイキンも１７８円高の２
４６０円と年初来高値更新、カメラのニコンも１３４円高の１９８７円と大幅
高です。

　日野自動車が２０円高の６４０円と値を上げて年初来高値更新。円相場が下
落基調にあり、輸出採算の改善期待から買いが入っています。また、信用取引
の売り残高が買い残高を大きく上回っており、信用倍率０．３倍台という好取
り組み妙味を意識した買いも加わっています。

　電通が４日連続高、８４円高の１８９２円と値を飛ばしています。来月の投
開票に向けて選挙戦のムードが一気に高まる中、選挙が収益の拡大に貢献する
として過去にも選挙の実施時期に上昇した経緯があり、景気敏感株としての位
置づけに加えて選挙関連として物色の矛先が向かっています。

　その他、京セラが２２０円高の７５５０円と値を上げて上値指向の展開継続
中、育児用品トップのピジョンが６０円高の３５３５円、建機レンタル最大手
のカナモトが２７円高の９７２円、スマホ関連のアンリツが２５円高の１０３
７円、自動車シート大手のタチエスが８６円高の１４２２円。トヨタは１１０
円高の３３２５円、日産は３６円高の７３８円と値を飛ばしています。

　本日の新高値銘柄は、大和ハウス、日本ハム、ドワンゴ、日本合成、クボタ、
ダイキン、理想科学、富士通ゼネ、フォスター電機、キーエンス、日東電工、
日野自、富士重工、藤森工業、三井不・・・等々です。



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【２】主な材料　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＊＊
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・株高で出来高急増、東証１部はＳＱ除き３月以来の大商い

・衆院解散、師走決戦へ選挙戦に突入　１２月１６日投開票

・日印、レアアースを共同生産　年間需要の１割強を印から

・１１月の月例経済報告、景気判断を４カ月ぶりに下方修正

・大日印刷、書籍ばらさず高速読み取り電子化　東大と開発

・米連邦住宅局、資本不足で公的支援の可能性　過大損失で

・ＦＲＢ議長、住宅市場に慎重な見方「苦境脱出まだ遠い」



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【３】主な投資判断　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＊＊
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［ＵＢＳ証券］
　引上げ　Ｂ→Ａ（3715）ドワンゴ　　　　　11.5万→18.8万円
　据置き　　　Ａ（1802）大林組　　　　　　　 430→   470円
　引上げ　Ｂ→Ａ（1833）奥村組 　　　　　　　290→   300円
　据置き　　　Ａ（8802）三菱地所　　　　　　　　　 1,900円

［シティＧ証券］
　据置き　　　Ａ（1928）積水ハウス　　　　　　　　　 900円
　据置き　　　Ａ（7752）リコー　　　　　　　　　　 1,000円
　引下げ　Ａ→Ｂ（4208）宇部興産　　　　　　　　　　 200円
　引下げ　Ａ→Ｂ（6481）ＴＨＫ　　　　　　 1,480→ 1,400円

［野村証券］
　据置き　　　Ａ（2782）セリア　　　　　　 1,550→ 1,800円
　引下げ　Ｂ→Ｃ（4208）宇部興産　　　　　　 180→   160円

［三菱ＵＦＪＭＳ証券］
　引上げ　Ｂ→Ａ（6869）シスメック　　　　 2,700→ 4,100円

［大和証券］
　据置き　　　２（6988）日東電工　　　　　 4,200→ 4,900円

 ※３段階評価はＡ～Ｃ、５段階評価は１～５にて表記
 ※価格：各証券会社が判断する妥当株価



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【４】迷いの元　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＊＊
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　鎌倉時代初期の禅僧で、日本曹洞宗の開祖となった道元は次のような言葉を
残しています。


　　仏道をならふといふは、自己をならふなり
 
　　自己をならふといふは、自己を忘るるなり
 
　　自己を忘るるといふは、万法に証せらるるなり
 
　　万法に証せらるるといふは、

　　　　　　自己の心身および他己の心身をして脱落せしむなり



　道元は、真理を会得するには、自我や自意識を捨て去り、自他対立の考えか
ら離れることが大事だと説きます。

　人は自己を通してモノを見、判断しています。世の中には様々な立場があり
ますが、時に一つの考えは自己を縛り、他人をも縛り、自己の都合の良いよう
に物事を規定することにもなってしまいます。

　船底に自然に牡蠣殻がつくように（牡蠣殻がたくさんつけば船は本来の速力
や機動力を失う）、生きている間にいつの間にか身にまとってきた「分別」や
「こだわり」は実態のない妄想であり、迷いの元でもあり、考えを狭くし、全
体を観れるはずの視野を阻害します。それらを捨てて、もっと広い視野で捉え
なさいというのが上記の教えです。



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【５】編集後記                           　 mailto:aqua@aqua-inter.com
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本日発表の１１月の月例経済報告で、景気の基調判断が４カ月連続で引き下げ
られました。足元の経済指標は弱い内容のものが多く、今回の下方修正も違和
感はありません。ただ、海外経済については、米経済と中国経済に持ち直しの
動きが出始めたことを理由に、判断を１年９カ月ぶりに上方修正しています。
外需が回復することはもちろん日本経済にとってもいい話です。足元の円安や
政策期待も上昇要因に違いありませんが、先見の明で動く株式市場は日本経済
の本格的な持ち直しも見通しているようです。
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　　～　最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。～　　　
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～皆様のご投票、心から御礼申し上げます。～　＝６年連続受賞＝

◎メルマ！ガ オブ ザ イヤー２０１１ http://melma.com/contents/moy2011/
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　　　「ハロー！株式」　４年連続での『総合大賞』

　　　　（０６年と０７年はマネー部門賞第１位）


◎まぐまぐ大賞２００８ http://www.mag2.com/events/mag2year/2008/#mon
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　　　「ハロー！株式」　マネー部門　第１位

　　　　（０６年から０８年まで連続受賞、０９年はコンテスト実施せず）


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